「特定理由離職者になるにはどうすればいいの?」
「自己都合退職でも特定理由離職者に認定されることはあるの?」
「診断書は必要?どんな書類を準備すればいい?」
このような疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
結論から申し上げると、特定理由離職者に認定されるためには、ハローワークが定める「正当な理由」に該当し、それを証明する書類を提出する必要があります。
特定理由離職者として認められると、失業保険の給付制限期間が免除されたり、受給資格要件が緩和されたりするなど、一般の自己都合退職者よりも手厚い保護を受けることができます。
ただし、自分で「特定理由離職者です」と申告するだけでは認定されません。
離職票の記載内容や証明書類をもとに、ハローワークが総合的に判断を行います。
本記事では、特定理由離職者になるための条件や判断基準、必要な書類、具体的な手続きの流れまで、初心者の方にもわかりやすく徹底解説します。
この記事でわかること
- 特定理由離職者と判定されるための条件と認定の仕組み
- 特定理由離職者に該当する7つのケース
- 離職理由別に必要な証明書類の一覧
- 診断書が必要なケースと不要なケース
- 失業保険の手続き方法と受給までの流れ
- 特定理由離職者のメリット・デメリット
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特定理由離職者と判定されるには【認定の仕組みと流れ】
特定理由離職者になるには、まず認定の仕組みを正しく理解することが重要です。
多くの方が誤解しているポイントですが、特定理由離職者かどうかは自分で決めることができません。
ハローワークが離職票の内容や提出書類を確認し、厚生労働省が定めた基準に照らし合わせて判定を行います。
つまり、いくら本人が「やむを得ない事情で退職した」と主張しても、それを証明できなければ認定されないのです。
逆に言えば、正しい手順で必要な書類を揃えて申請すれば、自己都合退職であっても特定理由離職者として認められる可能性があります。
ここでは、認定の仕組みと審査のポイントについて詳しく解説します。
判定はハローワークが行う
特定理由離職者に該当するかどうかの判定は、すべてハローワーク(公共職業安定所)が行います。
本人が「私は特定理由離職者です」と自己申告しても、それだけでは認定されません。
ハローワークでは、以下の情報を総合的に確認して判定を行います。
- 離職票に記載された離職理由
- 事業主(会社側)の主張する離職理由
- 離職者本人が主張する離職理由
- 提出された証明書類の内容
- 窓口での聴取内容
重要なのは、事業主の主張と離職者の主張を照合するという点です。
会社が離職票に記載した理由と、本人が申告する理由が一致しているかどうかが確認されます。
もし両者の主張が異なる場合は、どちらが正しいかを判断するための追加資料が求められることもあります。
厚生労働省「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」
「離職理由の判定は、事業主が主張する離職理由と離職者が主張する離職理由を把握し、それぞれの主張を確認できる資料による事実確認を行った上で、最終的にハローワークにおいて慎重に判定することとしている」
出典:https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/pdf/03.pdf
このように、特定理由離職者の認定は非常に厳格なプロセスを経て行われます。
そのため、退職前から準備を進め、必要な書類を揃えておくことが大切です。
離職票の離職理由が重要なポイント
特定理由離職者として認定されるかどうかを大きく左右するのが、離職票に記載される「離職理由」です。
離職票には、事業主が記載する欄と離職者本人が記載する欄があります。
この両方の記載内容が、ハローワークでの判定において重要な判断材料となります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 事業主記載欄 | 会社側が認識している離職理由を記載 |
| 離職者記載欄 | 本人が事業主の記載内容に異議があるかを確認 |
| 具体的事情記載欄 | 離職に至った詳細な経緯を記載 |
ここで注意が必要なのは、会社が「一身上の都合」や「自己都合退職」と記載した場合です。
たとえ本当は病気や介護などのやむを得ない理由で退職したとしても、離職票にそのように記載されていなければ、特定理由離職者として認められにくくなります。
しかし、諦める必要はありません。
離職票の記載内容に異議がある場合は、ハローワークの窓口で申し立てを行うことができます。
その際、離職理由を証明できる書類(診断書や介護の証明書など)を提出することで、会社の記載内容が訂正される場合もあります。
退職前に会社と話し合い、正確な離職理由を記載してもらうよう依頼することが最も確実な方法です。
面談と審査の内容
ハローワークで失業保険の受給手続きを行う際には、窓口での面談と審査があります。
この面談では、離職理由の確認だけでなく、現在の状況や今後の就職活動についても聴取されます。
特定理由離職者として認定されるためには、以下のポイントが審査されます。
- 就労する意思と能力があるか
- 現在の健康状態はどうか(病気や怪我が理由の場合)
- 離職理由に正当性があるか
- 提出書類と申告内容に矛盾がないか
特に病気や怪我を理由に退職した場合は、「退職時点では働けない状態だったが、現在は就労可能である」ことを証明する必要があります。
これは、失業保険が「働く意思と能力がある人」を対象としているためです。
もし現在も働ける状態でない場合は、失業保険ではなく傷病手当金の受給を検討する必要があります。
面談では、離職に至った経緯をわかりやすく説明できるよう、事前に整理しておくことをおすすめします。
また、追加で書類の提出を求められることもあるため、関連する書類はすべて保管しておきましょう。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 離職理由 | 退職に至った具体的な経緯と理由 |
| 就労意思 | 再就職に向けた活動を行う意思があるか |
| 就労能力 | 現在、働くことができる健康状態か |
| 求職活動 | どのような仕事を探しているか |
これらの確認を経て、特定理由離職者として認定されると、給付制限期間なしで失業保険を受給することができます。
特定理由離職者とは自己都合退職でもやむを得ない事情がある人のこと
特定理由離職者という言葉を聞いたことがあっても、具体的にどのような人が該当するのかわからない方も多いでしょう。
簡単に言えば、特定理由離職者とは「自己都合で退職したけれど、そこにはやむを得ない正当な理由があった人」のことを指します。
たとえば、病気で働き続けることができなくなった場合や、親の介護のために退職せざるを得なかった場合などが該当します。
これらは一見すると「自分の都合で辞めた」ように見えますが、本人の意思とは関係なく退職を余儀なくされたケースです。
そのため、通常の自己都合退職者よりも手厚い保護を受けることができる仕組みになっています。
ここでは、特定理由離職者の正式な定義と、よく混同される特定受給資格者との違いについて解説します。
特定理由離職者の定義とは
特定理由離職者とは、厚生労働省によって明確に定義されています。
正式には「特定受給資格者以外の者であって、期間の定めのある労働契約が更新されなかったことその他やむを得ない理由により離職した者」とされています。
この定義をわかりやすく分解すると、以下の2つのパターンに分けられます。
- 有期労働契約が更新されずに離職した人(いわゆる雇い止め)
- 正当な理由のある自己都合により離職した人
1つ目のパターンは、契約社員や派遣社員などで契約更新を希望したにもかかわらず、会社側の都合で更新されなかったケースです。
2つ目のパターンは、病気、介護、妊娠・出産、通勤困難など、やむを得ない事情により退職したケースです。
どちらも「自分から辞めたいと思ったわけではないのに、退職せざるを得なかった」という点で共通しています。
なお、特定理由離職者として認められるためには、雇用保険の一般被保険者であることが前提条件です。
以下の表で、被保険者の種類と特定理由離職者の対象になるかどうかを確認しておきましょう。
| 被保険者の種類 | 特定理由離職者の対象 | 備考 |
|---|---|---|
| 一般被保険者 | ○(対象) | 正社員、契約社員、パート等 |
| 短期雇用特例被保険者 | ×(対象外) | 季節労働者など |
| 日雇労働被保険者 | ×(対象外) | 日雇労働者 |
| 高年齢被保険者 | ×(対象外) | 65歳以上の労働者 |
このように、特定理由離職者として認められるには、雇用保険の加入状況も重要な要素となります。
特定受給資格者との違い
特定理由離職者と似た言葉に「特定受給資格者」があります。
この2つは混同されやすいですが、離職理由と給付内容に違いがあります。
最も大きな違いは、退職が「会社都合」か「やむを得ない自己都合」かという点です。
特定受給資格者は、会社の倒産や解雇など、完全に会社側の事情で退職を余儀なくされた人を指します。
一方、特定理由離職者は、形式上は自己都合退職ですが、そこに正当な理由があったと認められた人です。
両者の違いを表で整理すると、以下のようになります。
| 項目 | 特定理由離職者 | 特定受給資格者 |
|---|---|---|
| 主な離職理由 | 病気、介護、雇い止め、通勤困難など | 倒産、解雇、退職勧奨など |
| 区分 | やむを得ない自己都合退職 | 会社都合退職 |
| 給付制限(待期後) | なし | なし |
| 受給資格要件 | 6ヶ月以上(離職前1年間) | 6ヶ月以上(離職前1年間) |
| 給付日数の延長 | 雇い止めの場合のみ延長あり | あり(最長330日) |
このように、特定理由離職者と特定受給資格者はどちらも給付制限がなく、一般の自己都合退職者よりも優遇されています。
ただし、給付日数については違いがあります。
特定受給資格者は年齢や被保険者期間に応じて給付日数が延長されますが、特定理由離職者の場合は「雇い止め」による離職の場合のみ延長が適用されます。
病気や介護などの理由で離職した特定理由離職者は、給付日数は一般離職者と同じですが、給付制限がないというメリットがあります。
自分がどちらに該当するのかわからない場合は、ハローワークの窓口で相談することをおすすめします。特定理由離職者の範囲と判断基準【該当する7つのケース】
特定理由離職者として認められるためには、厚生労働省が定めた「正当な理由」に該当する必要があります。
「正当な理由」と言われても、具体的にどのようなケースが該当するのかわからない方も多いでしょう。
実は、特定理由離職者の範囲は非常に幅広く設定されています。
病気や怪我といった健康上の理由だけでなく、家族の介護、結婚に伴う転居、配偶者の転勤など、さまざまな事情が含まれています。
ただし、どのケースでも共通しているのは「自分の意思ではなく、やむを得ず退職せざるを得なかった」という点です。
単に「仕事が嫌になった」「人間関係が悪かった」といった理由では、特定理由離職者としては認められません。
ここでは、特定理由離職者として認められる7つのケースについて、それぞれ詳しく解説します。
雇い止め(有期労働契約の期間満了)による離職
契約社員や派遣社員など、期間の定めがある労働契約で働いている方が対象となるケースです。
契約期間が満了し、本人は契約更新を希望したにもかかわらず、会社側の都合で更新されなかった場合に該当します。
これはいわゆる「雇い止め」と呼ばれる状況です。
ただし、すべての雇い止めが特定理由離職者に該当するわけではありません。
以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 期間の定めのある労働契約の期間が満了していること
- 労働契約書に「契約の更新をする場合がある」など、更新の可能性が明示されていたこと
- 労働者が契約更新を希望したにもかかわらず、会社との合意が成立しなかったこと
これらの条件を満たしていることを証明するために、労働契約書や雇入通知書、契約更新に関する通知書などの書類が必要となります。
なお、最初から「契約更新なし」と明示されていた場合は、特定理由離職者には該当しません。
また、3年以上継続して雇用されていた場合や、契約更新が確約されていた場合は、特定受給資格者(会社都合退職)として扱われることもあります。
| 条件 | 特定理由離職者 | 特定受給資格者 |
|---|---|---|
| 契約更新の可能性 | 「更新する場合がある」と明示 | 「更新する」と確約 |
| 継続雇用期間 | 3年未満 | 3年以上 |
| 本人の更新希望 | あり | あり |
自分がどちらに該当するかわからない場合は、労働契約書の内容を確認し、ハローワークで相談しましょう。
体力の不足・心身の障害・疾病・負傷による離職
健康上の理由で仕事を続けることが困難になった場合に該当するケースです。
これは特定理由離職者の中でも、非常に多くの方が該当する理由の一つです。
具体的には、以下のような状態が含まれます。
- 体力の不足により業務を遂行できなくなった
- 心身の障害(精神疾患を含む)により働くことが困難になった
- 疾病や負傷により通勤や業務継続ができなくなった
- 視力、聴力、触覚の減退により業務に支障が出た
ここで言う「体力の不足」とは、単に疲れやすいという程度ではなく、業務に必要な体力を維持できず、仕事の継続が困難な状態を指します。
また、うつ病、適応障害、自律神経失調症などの精神疾患も「心身の障害」に含まれます。
重要なポイントは、会社側が配置転換などの配慮を行っても、なお業務遂行が困難な場合に該当するという点です。
たとえば、体調に配慮して軽作業に異動させてもらったが、それでも働き続けることができなかった場合などが該当します。
このケースで特定理由離職者として認定されるためには、医師の診断書が必要となることがほとんどです。
| 記載項目 | 内容 |
|---|---|
| 病名・症状 | 具体的な疾患名と症状 |
| 治療期間 | いつから治療を受けているか |
| 就労困難の理由 | なぜ仕事を続けられなかったか |
| 現在の状態 | 現在は就労可能かどうか |
特に「現在は就労可能である」という点は非常に重要です。
失業保険は「働く意思と能力がある人」に支給されるものなので、現在も働けない状態であれば、受給資格がないと判断される場合があります。
妊娠・出産・育児による離職
妊娠、出産、育児を理由に退職した場合も、特定理由離職者に該当する可能性があります。
ただし、このケースでは「雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者」という条件があります。
受給期間延長措置とは、妊娠・出産・育児などの理由で、離職後すぐに働くことができない場合に、失業保険の受給期間を延長できる制度です。
通常、失業保険は離職日の翌日から1年以内に受給しなければなりません。
しかし、妊娠・出産・育児で30日以上働けない期間がある場合は、最大で3年間まで受給期間を延長することができます。
この延長措置を受けた人が、その後就労可能になって求職活動を始める際に、特定理由離職者として扱われるのです。
受給期間延長の対象となる条件は以下の通りです。
- 離職日の翌日から引き続き30日以上職業に就くことができないこと
- 妊娠、出産、育児が理由であること
- ハローワークで受給期間延長の手続きを行うこと
妊娠・出産を機に退職を考えている方は、まず受給期間延長の手続きを行い、その後の選択肢を広げておくことをおすすめします。
家族の介護・看護(家庭事情の急変)による離職
家族の介護や看護のために退職せざるを得なくなった場合も、特定理由離職者に該当します。
近年、介護離職は社会問題にもなっており、多くの方がこの理由で退職を余儀なくされています。
具体的には、以下のようなケースが該当します。
- 父母の死亡、疾病、負傷等により、扶養するために離職した
- 常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職した
- その他、家庭の事情が急変したことにより離職した
ここでポイントとなるのが「常時看護を必要とする」という点です。
一時的な病気やケガではなく、継続的に介護や看護が必要な状態であることが条件となります。
具体的には、看護・介護が必要な期間がおおむね30日を超える見込みがあることが求められます。
| 必要書類 | 内容 |
|---|---|
| 病状証明書(看護・介護) | 要介護者の担当医が記入 |
| 戸籍謄本等 | 要介護者との続柄を証明 |
| 健康保険証の写し | 扶養関係の確認 |
介護離職を検討している方は、退職前に必要な書類を準備しておくことが大切です。
配偶者との別居困難による離職
配偶者や扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難になった場合も、特定理由離職者に該当します。
たとえば、経済的な事情から配偶者と同居を続ける必要があり、そのために退職せざるを得なくなったケースなどが該当します。
このケースは比較的シンプルですが、「別居が困難」であることを客観的に証明する必要があります。
具体的には、以下のような状況が考えられます。
- 配偶者が遠方に転勤となり、単身赴任を続けることが経済的に困難
- 子どもの養育のために配偶者と同居する必要がある
- 扶養すべき親族の世話をするために同居が必要
証明書類としては、住民票の写し、配偶者の転勤辞令の写し、家計の状況を示す書類などが求められる場合があります。
ただし、このケースは「通勤困難」の理由と重複することも多いため、ハローワークの窓口で詳しく相談することをおすすめします。
通勤困難による離職
さまざまな事情により通勤が困難になった場合も、特定理由離職者に該当します。
「通勤困難」と認められる理由は、厚生労働省により具体的に定められています。
以下のいずれかに該当する場合が対象となります。
- 結婚に伴う住所の変更
- 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用、または親族等への保育の依頼
- 事業所の通勤困難な地への移転
- 自己の意思に反しての住所または居所の移転を余儀なくされたこと
- 鉄道、バスその他運輸機関の廃止または運行時間の変更等
- 事業主の命による転勤または出向に伴う別居の回避
- 配偶者の事業主の命による転勤もしくは出向、または配偶者の再就職に伴う別居の回避
「通勤困難」の目安としては、一般的に片道2時間以上(往復4時間以上)かかる場合などが該当するとされています。
| 理由 | 必要書類の例 |
|---|---|
| 結婚に伴う転居 | 婚姻届受理証明書、住民票 |
| 事業所の移転 | 移転通知、通勤経路の時刻表 |
| 配偶者の転勤 | 転勤辞令の写し、住民票 |
| 交通機関の廃止 | 廃止のお知らせ、時刻表 |
特に結婚や配偶者の転勤に伴う転居の場合は、転居から1ヶ月以内の離職であることなど、タイミングも重要な判断要素となります。
希望退職募集への応募・その他やむを得ない理由
会社の業績悪化などに伴い、希望退職者の募集に応じて退職した場合も、特定理由離職者に該当することがあります。
ただし、これは「早期退職優遇制度」など、恒常的に設けられている制度に応募した場合は該当しません。
あくまで、企業整備による人員整理等で臨時に募集された希望退職に応じた場合が対象となります。
また、令和5年4月からは特定理由離職者の範囲が拡大され、以下のケースも追加されました。
- 配偶者から身体に対する暴力またはこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動を受けた
- 加害配偶者との同居を避けるため住所または居所を移転したことにより離職した
いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス)被害者の保護を目的とした改正です。
この場合、配偶者には事実婚状態の相手も含まれます。
社会保険労務士法人エフピオ「令和5年4月より離職票の『特定理由離職者』の範囲が拡がりました!」
「配偶者から身体に対する暴力またはこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動を受け、加害配偶者との同居を避けるため住所又は居所を移転したことにより離職した方」が追加されました。
出典:https://fpeo.co.jp/news/news-8797/
このように、特定理由離職者の範囲は社会情勢に合わせて見直されています。
自分のケースが該当するかどうかわからない場合は、まずハローワークに相談してみましょう。特定理由離職者の証明に必要な書類【離職理由別一覧】
特定理由離職者として認定されるためには、離職理由に応じた証明書類を準備する必要があります。
「どんな書類が必要なの?」「診断書は絶対に必要?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
必要な書類は、離職理由によって大きく異なります。
たとえば、病気で退職した場合は医師の診断書が必要ですが、雇い止めの場合は労働契約書が必要になります。
また、すべての離職者に共通して必要な書類もあります。
書類の準備が遅れると、失業保険の受給開始も遅れてしまうため、退職前から計画的に準備を進めることが大切です。
ここでは、共通して必要な書類と、離職理由別に求められる書類を詳しく解説します。
すべての離職者に共通する必要書類
まず、特定理由離職者かどうかに関わらず、失業保険を受給するすべての方に必要な書類を確認しましょう。
これらの書類が揃っていないと、ハローワークでの手続き自体ができません。
以下は、失業保険の受給手続きに必要な基本書類の一覧です。
- 離職票-1および離職票-2
- 本人確認書類(マイナンバーカード、または通知カード+運転免許証等)
- 印鑑(認印可、スタンプ印不可)
- 証明写真2枚(縦3cm×横2.5cm、正面上半身)
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
離職票は、退職後に会社から発行される書類です。
通常、退職後10日〜2週間程度で届きますが、届かない場合は会社に確認しましょう。
本人確認書類については、マイナンバーカードがあればそれ1枚で済みます。
マイナンバーカードがない場合は、以下の組み合わせが必要です。
| 番号確認書類(いずれか1点) | 身元確認書類(いずれか1点) |
|---|---|
| 通知カード | 運転免許証 |
| 個人番号記載の住民票 | 運転経歴証明書 |
| 官公署発行の身分証明書(写真付き) |
証明写真は、離職票-2に貼付するために必要です。
また、失業保険は指定した口座に振り込まれるため、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードも忘れずに持参しましょう。
体力不足・心身の障害の場合に必要な書類
体力の不足や心身の障害、病気、怪我などの健康上の理由で退職した場合は、医師の診断書が必要となることがほとんどです。
ただし、診断書の形式には注意が必要です。
ハローワークでは、所定の様式で診断書を求められることが多いため、自分で事前に病院で診断書を取得しても、再度ハローワーク様式での提出を求められる場合があります。
そのため、まずはハローワークで手続きを行い、必要な様式を受け取ってから、医師に記入を依頼するのが効率的です。
診断書に記載が必要な項目は以下の通りです。
| 記載項目 | 内容 |
|---|---|
| 傷病名 | 具体的な疾患名 |
| 初診日 | いつから治療を受けているか |
| 治療の経過 | これまでの治療内容と経過 |
| 退職時の状態 | 退職時点で就労困難であったか |
| 現在の状態 | 現在は就労可能かどうか |
| 今後の見通し | 就労に関する医師の意見 |
特に重要なのが「現在は就労可能かどうか」という点です。
失業保険は「働く意思と能力がある人」に支給されるため、現在も働けない状態であれば、受給資格がないと判断される可能性があります。
退職時点では働けなかったが、現在は回復して就労可能であることを証明する必要があるのです。
診断書は「傷病証明書」「病状証明書」「就労可否証明書」など、ハローワークによって名称が異なる場合もあります。
窓口で確認し、指定された様式で提出するようにしましょう。
雇い止めの場合に必要な書類
契約期間満了による雇い止めで退職した場合は、労働契約の内容を証明する書類が必要です。
特定理由離職者として認められるためには、「契約更新の可能性が明示されていたこと」「本人が更新を希望していたこと」を証明しなければなりません。
以下の書類を準備しておきましょう。
- 労働契約書または雇用契約書
- 雇入通知書
- 就業規則(契約更新に関する部分)
- 契約更新の通知書
- タイムカードや出勤記録の写し
最も重要なのは労働契約書です。
契約書に「契約の更新をする場合がある」と記載されていれば、更新の可能性が明示されていたことの証明になります。
逆に「更新なし」と明記されていた場合は、特定理由離職者には該当しません。
また、契約更新を希望していたことを証明するために、更新希望の意思を伝えた記録(メールや書面など)があれば、それも提出するとよいでしょう。
| 書類 | 証明できる内容 |
|---|---|
| 労働契約書 | 契約期間、更新の可能性の有無 |
| 雇入通知書 | 雇用条件の詳細 |
| 更新通知書 | 更新されなかった事実 |
| タイムカード | 実際の勤務実態 |
これらの書類は退職前に必ずコピーを取っておくことをおすすめします。
退職後に会社に依頼しても、対応してもらえないケースがあるためです。
家族の介護・看護の場合に必要な書類
家族の介護や看護を理由に退職した場合は、要介護者の状態を証明する書類が必要です。
このケースでは、本人の状態ではなく、介護を必要とする家族の状態を証明することになります。
必要な書類は以下の通りです。
- 雇用保険受給資格に係る病状証明書(看護・介護)
- 要介護者の診断書
- 戸籍謄本など、要介護者との続柄がわかる書類
- 健康保険証の写し(扶養関係の確認用)
「病状証明書(看護・介護)」は、ハローワークで受給手続きを行う際に渡される所定の様式です。
この書類を要介護者の担当医に記入してもらう必要があります。
| 記載項目 | 内容 |
|---|---|
| 要介護者の初診日 | いつから治療を受けているか |
| 現在の状態 | 常時看護・介護を要するか否か |
| 今後の見通し | 看護・介護が必要な期間の見込み |
重要なポイントは、要介護者の初診日が離職日より前であることです。
離職後に初めて診断を受けた場合は、「介護を理由とした離職」とは認められにくくなります。
また、「現在の状態」の欄で「常時看護・介護を要する」にチェックが入っている場合、離職者本人が求職活動をできる状態にあるのかという点も確認されます。
介護をしながらでも就職活動ができることを説明できるよう、準備しておきましょう。
通勤困難の場合に必要な書類
通勤困難を理由に退職した場合は、その理由に応じた書類が必要です。
結婚、転居、事業所の移転、交通機関の廃止など、理由はさまざまなので、それぞれに対応した書類を準備しましょう。
以下は、理由別に必要となる書類の例です。
| 理由 | 必要書類 |
|---|---|
| 結婚に伴う転居 | 婚姻届受理証明書、住民票 |
| 配偶者の転勤 | 配偶者の転勤辞令の写し、住民票 |
| 事業所の移転 | 移転通知、移転先の住所がわかる資料 |
| 交通機関の廃止 | 廃止のお知らせ、時刻表の変更通知 |
| 保育所の問題 | 保育所の不承諾通知、通勤経路の時刻表 |
通勤困難の場合は、「実際に通勤が困難であること」を客観的に示す必要があります。
たとえば、通勤経路の時刻表を提出し、片道2時間以上かかることを証明するなどの方法があります。
また、結婚や配偶者の転勤に伴う転居の場合は、転居から1ヶ月以内の離職であることなど、タイミングも重要な判断要素となります。
事前にハローワークに相談し、どのような書類が必要か確認しておくことをおすすめします。
配偶者のDVの場合に必要な書類
配偶者からのDV(ドメスティック・バイオレンス)を理由に転居し、それに伴い退職した場合も、特定理由離職者に該当します。
このケースは令和5年4月から新たに追加された範囲です。
DVを証明するためには、公的な証明書類が必要となります。
以下のような書類が有効です。
- 配偶者暴力相談支援センターや婦人相談所からの証明書
- 警察への相談記録や被害届の写し
- 裁判所の保護命令の決定書
- 医師の診断書(暴力による負傷の証明)
これらの書類を準備することは、被害者にとって心理的な負担が大きい場合もあります。
しかし、特定理由離職者として認定されることで、給付制限なく失業保険を受給できるようになります。
支援機関やハローワークの窓口では、プライバシーに配慮した対応が行われていますので、安心して相談してください。
| 相談先 | 連絡先 |
|---|---|
| 配偶者暴力相談支援センター | 各都道府県に設置 |
| DV相談ナビ | 0570-0-55210 |
| 警察相談専用電話 | #9110 |
一人で悩まず、まずは相談することが大切です。特定理由離職者になるための手続き【5ステップ】
特定理由離職者として失業保険を受給するためには、正しい手順で手続きを進める必要があります。
「何から始めればいいの?」「どこに行けばいいの?」と迷う方も多いでしょう。
手続きの流れは、大きく5つのステップに分けられます。
離職票の取得から始まり、証明書類の準備、ハローワークへの申請、面談・審査、そして認定結果の通知という流れです。
各ステップで何をすべきか、どのような書類が必要かを事前に把握しておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。
ここでは、それぞれのステップについて詳しく解説します。
STEP1:離職票を会社から取得する
最初のステップは、退職した会社から離職票を取得することです。
離職票は、失業保険を受給するために絶対に必要な書類です。
これがないと、ハローワークでの手続き自体ができません。
離職票には「離職票-1」と「離職票-2」の2種類があります。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 離職票-1 | 被保険者番号、離職年月日などの基本情報 |
| 離職票-2 | 賃金の支払状況、離職理由などの詳細情報 |
離職票の発行手続きは、会社側が行います。
退職前に「離職票を発行してほしい」と会社に依頼しておきましょう。
会社はハローワークに「雇用保険被保険者資格喪失届」と「離職証明書」を提出し、ハローワークがこれを確認して離職票を発行します。
その後、会社経由で本人に送付されるのが一般的な流れです。
通常、退職後10日〜2週間程度で届きますが、届かない場合は会社に確認してください。
離職票が届いたら、必ず以下の点を確認しましょう。
- 離職理由の記載が正確かどうか
- 賃金の金額に誤りがないか
- 被保険者期間に誤りがないか
特に離職理由の記載は、特定理由離職者として認定されるかどうかに直結する重要なポイントです。
もし記載内容に誤りがある場合は、会社に訂正を依頼するか、ハローワークで異議申立てを行う必要があります。
STEP2:証明書類を準備する
離職票を受け取ったら、次は特定理由離職者であることを証明するための書類を準備します。
前のセクションで解説した通り、必要な書類は離職理由によって異なります。
たとえば、病気で退職した場合は医師の診断書、介護で退職した場合は要介護者の病状証明書と戸籍謄本などが必要です。
書類の準備には時間がかかるものもあるため、早めに取り掛かることが大切です。
特に診断書は、医療機関によっては発行まで1〜2週間かかることもあります。
以下は、書類準備の際のポイントです。
- 診断書が必要な場合は、退職前から医師に相談しておく
- 会社に依頼が必要な書類(労働契約書の写しなど)は退職前に入手しておく
- ハローワーク所定の様式が必要な場合があるため、事前に確認する
- 書類はすべてコピーを取っておく
また、診断書については、ハローワークで所定の様式を渡されることが多いため、まずはハローワークで手続きを始めてから、その様式で医師に記入を依頼するのが効率的です。
書類が揃ったら、次のステップに進みましょう。
STEP3:ハローワークへ申請する
必要書類が揃ったら、住所地を管轄するハローワークへ行き、失業保険の受給手続きを行います。
手続きは、平日の開庁時間内に直接窓口で行う必要があります。
ハローワークに到着したら、以下の流れで手続きを進めます。
- 受付で「失業保険の手続きに来た」と伝える
- 求職申込書に必要事項を記入する
- 離職票と必要書類を提出する
- 窓口で離職理由の確認を受ける
- 雇用保険説明会の日時を案内される
求職申込書には、希望する職種や勤務条件などを記入します。
これは、失業保険が「働く意思と能力がある人」を対象としているため、求職活動を行う意思があることを示すためです。
離職票を提出する際には、窓口担当者から離職理由について詳しく聞かれることがあります。
特定理由離職者として認定を希望する場合は、ここでしっかりと説明することが重要です。
手続きが完了すると、「雇用保険説明会」の日時が案内されます。
この説明会への参加は必須であり、参加しないと失業保険を受給できません。
| 手続きの流れ | 所要時間の目安 |
|---|---|
| 受付〜書類提出 | 30分〜1時間 |
| 離職理由の確認 | 15分〜30分 |
| 雇用保険説明会 | 2〜3時間(後日) |
時間に余裕を持って訪問するようにしましょう。
STEP4:面談・審査を受ける
ハローワークでの手続きを行うと、離職理由の審査が行われます。
特定理由離職者として認定を希望する場合は、この審査が非常に重要です。
審査では、以下の点が確認されます。
- 離職理由が「正当な理由」に該当するか
- 提出書類の内容に矛盾がないか
- 現在、働く意思と能力があるか
- 事業主の主張と離職者の主張に相違がないか
特に病気や怪我を理由に退職した場合は、「退職時点では働けなかったが、現在は就労可能である」ことを説明する必要があります。
また、追加の書類提出を求められることもあります。
たとえば、診断書の内容が不十分な場合は、ハローワーク所定の様式で再度診断書を提出するよう指示されることがあります。
面談では、離職に至った経緯を時系列でわかりやすく説明できるよう、事前に整理しておくことをおすすめします。
| 整理しておくべき項目 | 内容 |
|---|---|
| 離職の理由 | なぜ退職せざるを得なかったか |
| 時系列 | いつから問題が発生し、いつ退職したか |
| 会社との経緯 | 会社に相談や配慮を求めたか |
| 現在の状況 | 今は働ける状態にあるか |
審査の結果は、通常、手続きから1〜2週間程度で判明します。
STEP5:認定結果の通知・雇用保険受給資格者証の交付
審査の結果、特定理由離職者として認定されると、「雇用保険受給資格者証」が交付されます。
この受給資格者証には、あなたの受給に関する重要な情報が記載されています。
受給資格者証に記載される主な項目は以下の通りです。
- 被保険者番号
- 離職理由(特定理由離職者の場合は該当コードが記載)
- 基本手当日額(1日あたりの給付額)
- 所定給付日数(受給できる日数)
- 受給期間(いつまでに受給を完了すべきか)
特定理由離職者として認定された場合、離職理由欄に「33」などのコードが記載されます。
このコードにより、給付制限期間なしで失業保険を受給できることが確認できます。
受給資格者証を受け取ったら、以下のスケジュールで失業保険が支給されます。
| 期間 | 内容 |
|---|---|
| 待期期間(7日間) | 受給資格決定日から7日間は支給なし |
| 待期期間満了後 | 失業認定日に認定を受ければ支給対象に |
| 初回振込 | 認定後、約1週間で口座に振込 |
特定理由離職者の場合、一般の自己都合退職者に課される給付制限期間(1〜2ヶ月)がありません。
そのため、待期期間の7日間が終わればすぐに給付対象となります。
ただし、実際に口座に振り込まれるのは、最初の失業認定日を経てからになるため、手続き開始から約1ヶ月程度かかるのが一般的です。特定理由離職者の給付日数【一覧表】
特定理由離職者の給付日数は、離職理由や年齢、被保険者期間によって異なります。
「自分は何日間、失業保険をもらえるの?」と気になる方も多いでしょう。
実は、特定理由離職者といっても、離職理由によって給付日数のルールが異なります。
雇い止めによる離職の場合は、特定受給資格者と同等の長い給付日数が適用されますが、病気や介護などの理由による離職の場合は、一般離職者と同じ給付日数となります。
ここでは、それぞれのケースの給付日数について、一覧表とともに詳しく解説します。
雇い止めによる特定理由離職者の給付日数
有期労働契約が更新されずに離職した、いわゆる「雇い止め」による特定理由離職者は、給付日数において優遇措置を受けることができます。
この場合、特定受給資格者(会社都合退職者)と同等の給付日数が適用されます。
給付日数は、離職時の年齢と被保険者期間によって決まります。
以下の表で確認してみましょう。
【雇い止めによる特定理由離職者の所定給付日数】
| 年齢\被保険者期間 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | – |
| 30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60歳以上65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
たとえば、40歳で被保険者期間が8年の方が雇い止めで離職した場合、給付日数は180日となります。
同じ条件で一般の自己都合退職者であれば90日ですので、倍の日数を受給できることになります。
最長で330日(45歳以上60歳未満で被保険者期間20年以上の場合)の給付を受けることが可能です。
その他の特定理由離職者(正当な自己都合)の給付日数
病気、介護、通勤困難などの「正当な理由のある自己都合」により離職した特定理由離職者は、給付日数の延長は適用されません。
この場合、一般離職者と同じ給付日数が適用されます。
ただし、給付制限期間がないという大きなメリットは受けられます。
【一般離職者・正当な理由のある自己都合退職者の所定給付日数】
| 被保険者期間 | 給付日数 |
|---|---|
| 1年未満 | なし(受給資格なし)※ |
| 1年以上5年未満 | 90日 |
| 5年以上10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
※特定理由離職者の場合、被保険者期間6ヶ月以上で受給資格あり
この表は年齢に関係なく、被保険者期間のみで給付日数が決まります。
雇い止めのケースと比べると、給付日数は少なくなります。
しかし、以下の点で一般の自己都合退職者よりも優遇されています。
| 項目 | 一般離職者(自己都合) | 特定理由離職者(正当な自己都合) |
|---|---|---|
| 給付制限期間 | 1〜2ヶ月あり | なし |
| 受給資格要件 | 12ヶ月以上(2年間) | 6ヶ月以上(1年間) |
| 国保料の軽減 | なし | あり |
給付日数は同じでも、給付制限がないため、実際に受け取れるタイミングが1〜2ヶ月も早くなります。
また、国民健康保険料の軽減措置も受けられるため、経済的なメリットは大きいと言えるでしょう。
自己都合退職でも特定理由離職者になれる条件とは
「自己都合で退職したから、特定理由離職者にはなれない」と思い込んでいる方も多いのではないでしょうか。
しかし、これは誤解です。
自己都合退職であっても、そこに「正当な理由」があれば、特定理由離職者として認定される可能性があります。
むしろ、特定理由離職者の多くは「形式上は自己都合退職だが、やむを得ない事情があった」というケースです。
ここでは、自己都合退職でも特定理由離職者になれる条件と、特に多いうつ病・適応障害での退職について解説します。
「正当な理由」があれば特定理由離職者に認定される
自己都合退職でも、厚生労働省が定める「正当な理由」に該当すれば、特定理由離職者として認定されます。
「正当な理由」とは、以下のようなケースを指します。
- 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷により離職した
- 妊娠、出産、育児により離職し、受給期間延長措置を受けた
- 家庭の事情が急変し、離職を余儀なくされた
- 配偶者との別居生活が困難になり離職した
- 通勤が不可能または困難になり離職した
- 希望退職募集に応じて離職した
これらの理由は、すべて「本人の意思ではなく、やむを得ず退職せざるを得なかった」という共通点があります。
単に「仕事がつまらない」「給料が安い」「人間関係が悪い」といった理由では、正当な理由とは認められません。
特定理由離職者として認定されるためのポイントは以下の通りです。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 離職理由の明確化 | どの「正当な理由」に該当するか明確にする |
| 証明書類の準備 | 離職理由を客観的に証明できる書類を揃える |
| 離職票の記載 | 会社に正確な離職理由を記載してもらう |
| ハローワークでの説明 | 離職に至った経緯をわかりやすく説明する |
退職前に会社とよく相談し、離職票に正確な理由を記載してもらうことが最も重要です。
会社が「自己都合退職」と記載した場合でも、ハローワークで異議申立てをすることは可能ですが、手続きに時間がかかることがあります。
うつ病・適応障害での退職は認定される可能性が高い
近年、うつ病や適応障害などの精神疾患を理由に退職する方が増えています。
これらの精神疾患が原因で退職した場合も、特定理由離職者として認定される可能性が高いです。
ハローワークが定める「正当な理由のある自己都合退職」には、「体力の不足、心身の障害、疾病、負傷」による離職が含まれています。
うつ病や適応障害は「心身の障害」「疾病」に該当するため、この条件を満たすことになります。
ただし、認定を受けるためには、医師からの証明書類が必要です。
必要な書類は以下の通りです。
- 医師の診断書(退職時点で就労困難であったことを証明)
- 傷病証明書または就労可否証明書(ハローワーク所定様式)
- 治療経過がわかる資料(あれば)
| 記載ポイント | 内容 |
|---|---|
| 退職時の状態 | 「業務の継続が困難であった」旨の記載 |
| 現在の状態 | 「現在は就労可能である」旨の記載 |
| 病名 | うつ病、適応障害などの具体的な病名 |
「現在は就労可能である」という記載は非常に重要です。
失業保険は「働く意思と能力がある人」を対象としているため、現在も働けない状態であれば、失業保険ではなく傷病手当金の対象となる可能性があります。
主治医とよく相談し、適切な内容の診断書を作成してもらいましょう。
特定理由離職者に関するよくある質問
特定理由離職者について、多くの方が疑問に思うポイントをQ&A形式でまとめました。
診断書の取得方法や判断基準、介護離職に必要な書類など、よくある質問にお答えします。
自分のケースに当てはまるものがないか、確認してみてください。
Q1. 自己都合退職でも特定理由離職者になれますか?
A. はい、正当な理由があれば自己都合退職でも特定理由離職者に認定されます。
特定理由離職者は、もともと「やむを得ない事情による自己都合退職」を対象とした制度です。
健康上の理由、家庭の事情、通勤困難、雇い止めなどが該当します。
ただし、「仕事が嫌になった」「人間関係が悪かった」といった一般的な自己都合は、正当な理由とは認められません。
Q2. 特定理由離職者の診断書はどうやってもらえますか?
A. かかりつけ医や主治医に依頼して取得します。ハローワーク所定の様式で提出を求められることが多いです。
まずハローワークで手続きを開始し、所定の様式を受け取ってから医師に記入を依頼するのが効率的です。
費用は1,000円〜10,000円程度で、発行までに即日〜2週間ほどかかります。
Q3. 失業保険はいつからもらえますか?
A. 特定理由離職者の場合、手続き開始から約1ヶ月後に最初の振込があります。
特定理由離職者の場合、一般離職者に課される給付制限期間(1〜2ヶ月)がありません。
待期期間の7日間が終わればすぐに支給対象となりますが、実際の振込は最初の失業認定日を経てからになります。
一般離職者の場合は、初回振込まで約2〜3ヶ月かかるため、この差は非常に大きいです。
Q4. 特定理由離職者として認定されなかった場合どうなりますか?
A. 一般離職者(自己都合退職)として扱われ、給付制限期間が発生します。
最も大きな影響は、給付制限期間が発生することです。
待期期間7日間に加えて、さらに1〜2ヶ月間は失業保険を受け取ることができません。
認定されなかった場合でも、新たな証拠書類を提出することで、再度審査を受けられる場合があります。
諦めずに、ハローワークの窓口で相談してみてください。
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