社会保険給付金と失業保険の違いとは?併用できるかや申請方法まで徹底解説

「社会保険給付金と失業保険って、結局何が違うの?」

退職を考えているけれど、どの給付金がもらえるのか分からない方も多いのではないでしょうか。

実は、社会保険給付金と失業保険は目的も受給条件も大きく異なります。

この違いを正しく理解しておかないと、本来受け取れるはずのお金を逃してしまう可能性があるのです。

この記事で分かること
  • 社会保険給付金と失業保険の違い
  • 傷病手当金と失業保険を両方もらう方法
  • 最大28ヶ月分の給付金を受け取る手順
  • 申請に必要な書類と具体的な手続きの流れ
  • 社会保険給付金サポートサービスの選び方

結論からお伝えすると、傷病手当金と失業保険は同時には受け取れませんが、順番に受給することで最大28ヶ月間の給付が可能です。

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目次

社会保険給付金と失業保険の違いを正しく理解しよう

社会保険給付金と失業保険は、どちらも退職後の生活を支える大切な制度です。

しかし、両者は似ているようで全く異なる仕組みを持っています。

この章では、それぞれの制度の基本と違いについて詳しく解説していきます。

社会保険給付金とは|5つの社会保険から支給される給付金の総称

社会保険給付金とは、私たちが毎月の給料から支払っている社会保険料を財源として受け取れる給付金の総称です。

ただし、「社会保険給付金」という名称は法律で定められた正式な制度名ではありません。

給付金サポートサービスなどが分かりやすく伝えるために名付けた通称なのです。

日本の社会保険制度は、以下の5つの保険で構成されています。

社会保険の種類と主な給付金
社会保険の種類主な給付金給付の目的
健康保険傷病手当金・出産手当金病気やケガ、出産時の生活保障
雇用保険基本手当(失業保険)失業中の生活保障と再就職支援
年金保険老齢年金・障害年金老後や障害時の生活保障
介護保険介護サービス費介護が必要になった時の支援
労災保険休業補償給付業務上のケガや病気への補償

退職を考えている方にとって特に重要なのが、健康保険の「傷病手当金」と雇用保険の「基本手当(失業保険)」の2つです。

傷病手当金は、業務外の病気やケガで働けなくなった際に、給与の約3分の2が最長1年6ヶ月間支給される制度です。

うつ病や適応障害などの精神疾患も対象となります。

会社員として社会保険に加入している方であれば、民間企業でも公務員でも給付を受けられる可能性があります。

ただし、国民健康保険に加入している自営業者やフリーランスの方は、原則として傷病手当金の対象外となる点には注意が必要です。

失業保険(雇用保険の基本手当)とは|再就職を支援するための給付制度

失業保険は、正式には「雇用保険の基本手当」と呼ばれる制度です。

退職して次の仕事が見つかるまでの間、生活を支えながら求職活動に専念できるよう設けられました。

失業保険の最大の特徴は、「働く意思と能力があること」が受給の大前提である点です。

単に仕事を辞めただけでは給付を受けることはできません。

ハローワークに求職の申し込みを行い、積極的に就職活動をしていることが求められます。

失業手当(失業保険)は、失業中の生活を支えるための手当です。再就職の活動に専念できるよう、経済的な支援を目的としています。

以下の条件を満たしている方が、失業保険の受給対象となります。

  • 雇用保険の被保険者期間が離職前2年間で通算12ヶ月以上ある
  • 失業状態にあり、就職する意思と能力がある
  • ハローワークで求職の申し込みを行っている
  • 次の就職先が決まっていない

正社員だけでなく、パートやアルバイトの方でも雇用保険に加入していれば受給対象となる可能性があります。

給付日数は退職理由や年齢、雇用保険の加入期間によって90日から360日まで幅があります。

自己都合退職の場合は90日から150日程度であることが多いです。

2025年4月からは、自己都合退職の場合の給付制限期間が従来の2ヶ月から1ヶ月に短縮されました。

これにより、以前よりも早く失業保険を受け取れるようになっています。

社会保険給付金と失業保険の3つの主な違い

社会保険給付金と失業保険には、明確な違いがあります。

特に重要な3つのポイントを押さえておきましょう。

1. 給付目的の違い

社会保険給付金の中でも傷病手当金は「働けない状態」にある人への保障です。

一方、失業保険は「働ける状態だけど仕事がない」人への保障となります。

この違いを理解していないと、申請の際にトラブルになる可能性があります。

傷病手当金と失業保険の比較
項目傷病手当金失業保険
給付目的働けない人の生活保障求職活動中の生活保障
対象者の状態病気やケガで労務不能健康で就労可能
求職活動不要(療養に専念)必須(4週に1回認定)

2. 支給期間の違い

支給される期間も大きく異なります。

失業保険の場合、自己都合退職であれば給付日数は90日から150日程度です。

これに対して傷病手当金は、支給開始日から通算して最長1年6ヶ月間受給できます。

長期の療養が必要な方にとっては、傷病手当金の方が手厚い保障となるケースが多いのです。

3. 就労可否の違い

傷病手当金を受給している間は、原則として働くことができません。

就労してしまうと「労務不能」という受給条件を満たさなくなり、支給が停止されてしまいます。

失業保険の場合は、一定の条件のもとでアルバイトなどの就労が認められています。

ただし、働いた日や収入はハローワークへの申告が必要です。

申告せずに働くと不正受給となり、厳しい処分の対象となる点には十分注意してください。

社会保険給付金と失業保険は両方もらえる?同時受給と順番の考え方

「傷病手当金と失業保険、どちらも受け取りたい」

このように考える方は少なくありません。

結論から言うと、両方を受け取ることは可能です。

ただし、受給の順番とタイミングが重要になります。

社会保険給付金と失業保険の同時受給はできない

傷病手当金と失業保険は、同時に受給することができません。

この理由は、両制度の受給条件が根本的に矛盾しているからです。

傷病手当金は「病気やケガで働けない状態」の人が対象です。

失業保険は「働く意思と能力があり、求職活動をしている人」が対象となります。

雇用保険の基本手当(失業給付)との併給はできません。基本手当(失業給付)の支給においては、労働の意思・能力を有することを要求されるのに対し、健康保険の傷病手当金は労務不能な状態であることが支給要件であるためです。

つまり、「働けない」と「働ける」という正反対の状態を同時に満たすことは不可能なのです。

もし両方を同時に受給しようとした場合、以下のような問題が発生します。

  • 不正受給として判断される可能性がある
  • 受け取った給付金の返還を求められる
  • 詐欺罪として刑事罰の対象になることもある

給付金制度は正しく利用することで、退職後の生活を大いに助けてくれます。

不正受給は絶対に避け、制度の趣旨に沿った受給を心がけましょう。

傷病手当金→失業保険の順番で受給すれば最大28ヶ月受け取れる

同時受給はできなくても、「順番に」受け取ることは可能です。

病気やケガで退職せざるを得ない状況であれば、まず傷病手当金を受給します。

その後、体調が回復して働ける状態になったら、失業保険に切り替えるのです。

この方法を活用することで、給付期間を大幅に延ばすことができます。

給付期間の目安
給付金の種類最長受給期間
傷病手当金18ヶ月(1年6ヶ月)
失業保険(就職困難者認定の場合)10ヶ月〜12ヶ月
合計最大28ヶ月(45歳以上は30ヶ月)

ただし、この最大28ヶ月という期間は、すべての人に当てはまるわけではありません。

傷病手当金は病気やケガで働けない状態が続いている間のみ支給されます。

失業保険の給付日数も、退職理由や年齢、雇用保険の加入期間によって異なります。

就職困難者として認定された場合は給付日数が延長されますが、認定を受けるには一定の条件を満たす必要があります。

自分がどの程度の期間、給付を受けられるのかは、事前にしっかり確認しておくことが大切です。

失業保険の受給期間延長手続きを忘れずに行う

傷病手当金を受給してから失業保険に切り替える場合、非常に重要な手続きがあります。

それが「失業保険の受給期間延長申請」です。

失業保険には「離職日の翌日から1年以内」という受給期限があります。

この期限を過ぎると、給付日数が残っていても失業保険を受け取ることができなくなるのです。

傷病手当金を1年6ヶ月間受給していると、この1年の期限を大幅に超えてしまいます。

そこで必要になるのが、受給期間の延長手続きです。

延長手続きの概要
項目内容
延長できる期間最長3年間(合計4年間まで)
申請のタイミング退職後、働けない状態が30日以上続いた場合
申請期限働けなくなった日から1年以内
申請先住所地を管轄するハローワーク

延長手続きの流れは以下の通りです。

  1. 退職後、傷病手当金の受給を開始する
  2. 30日以上働けない状態が続いたら、ハローワークで延長申請を行う
  3. 病状が回復したら、延長を解除して失業保険の受給手続きを行う
  4. ハローワークで求職活動を開始し、失業認定を受ける

この延長手続きを忘れてしまうと、傷病手当金の受給が終わった後に失業保険を受け取れなくなります。

傷病手当金を受給中の方は、必ず早めに延長申請を行ってください。

社会保険給付金を受け取るメリット・デメリット

社会保険給付金を活用すれば、退職後の経済的な不安を軽減できます。

しかし、メリットだけでなくデメリットも存在することを理解しておく必要があります。

社会保険給付金を受け取る3つのメリット

社会保険給付金を受給することには、大きなメリットがあります。

メリット1:経済的な安定が得られる

退職後も一定の収入が確保できるため、生活費の心配を軽減できます。

傷病手当金であれば給与の約3分の2が支給されるため、家賃や光熱費などの固定費はカバーできるケースが多いです。

貯金を切り崩す不安から解放され、精神的にも楽になります。

メリット2:転職活動や療養に専念できる

退職をして収入がなくなった場合や、ケガや病気などで働けなくなった場合に社会保険給付金を受給すれば、求職活動や療養に専念できます。

お金の心配なく療養や就職活動に集中できることは、回復や再就職の成功率を高めることにもつながります。

焦って条件の悪い仕事に就いてしまう、というリスクも避けられます。

メリット3:失業保険だけより長期間の給付が可能

失業保険だけでは、自己都合退職の場合90日から150日程度しか受給できません。

しかし、傷病手当金と組み合わせることで、受給期間を大幅に延ばすことが可能です。

受給期間の比較
受給パターン受給期間の目安
失業保険のみ(自己都合)90日〜150日
傷病手当金+失業保険最大28ヶ月

長期間の療養が必要な方にとって、この差は非常に大きいものです。

社会保険給付金を受け取る5つのデメリット

一方で、デメリットも存在します。

受給を検討する際は、以下の点を十分に理解しておきましょう。

デメリット1:傷病手当金受給中は原則働けない

傷病手当金は「労務不能」であることが支給条件です。

受給中にアルバイトなどで収入を得ると、支給が停止されたり、返還を求められる可能性があります。

デメリット2:申請手続きが複雑で手間がかかる

傷病手当金の申請には、医師の意見書や事業主の証明書など、複数の書類が必要です。

体調が悪い中で書類を準備するのは、想像以上に負担が大きいものです。

デメリット3:情報が少なく自分で調べる必要がある

「社会保険給付金」という名称は正式なものではないため、行政窓口で聞いても明確な回答が得られないことがあります。

制度を正しく理解するには、自分で情報を集める必要があります。

デメリット4:再就職までの期間が長くなる可能性がある

給付期間が長いことは、裏を返せばブランク期間が長くなるということです。

転職活動において、空白期間を不利と見なされる可能性は否定できません。

デメリット5:申請ミスで受給できないリスクがある

書類の不備や手続きの漏れがあると、本来受け取れるはずの給付金を逃してしまうことがあります。

特に退職後の申請では、在職中に済ませておくべき条件を満たしていないと受給できないケースもあります。

デメリットを回避するための対策

これらのデメリットは、事前の準備と正しい知識で回避できるものも多いです。

対策1:申請前に十分な情報収集を行う

ハローワークや健康保険組合のホームページには、制度の詳細や申請方法が記載されています。

不明点があれば、窓口に直接相談することをおすすめします。

対策2:家計シミュレーションを行う

給付金の金額と支出を比較して、生活が成り立つかどうか事前に確認しましょう。

給付金だけでは足りない場合は、支出の見直しや副収入の検討も必要です。

対策3:社会保険給付金サポートサービスの活用を検討する

自分で手続きを進めることが難しい場合は、専門家のサポートを受けることも選択肢の一つです。

複雑な手続きを代行してもらうことで、申請ミスのリスクを減らせます。

対策4:転職活動と並行して計画的に進める

給付金を受給しながらも、将来のキャリアについて考える時間を持ちましょう。

資格取得やスキルアップの勉強をすることで、ブランク期間を有意義に過ごすことができます。

社会保険給付金の受給条件・金額・必要書類【傷病手当金・失業保険別】

実際に給付金を受け取るためには、条件を満たし、正しい書類を準備する必要があります。

ここでは、傷病手当金と失業保険それぞれの詳細を解説します。

傷病手当金の受給条件

傷病手当金を受給するためには、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。

傷病手当金の受給条件
条件詳細
健康保険の加入期間継続して1年以上加入している(退職後の継続給付の場合)
病気やケガの原因業務外の理由による(業務上は労災の対象)
労務不能の状態医師が「仕事に就けない」と認めた状態
待期期間の完成連続3日間を含む4日以上仕事を休んでいる
給与の支払い休んでいる期間に給与の支払いがない

特に重要なのが「待期期間」の考え方です。

傷病手当金は、病気やケガで休み始めてから連続3日間の「待期期間」を経て、4日目以降から支給対象となります。

この3日間は土日や有給休暇を含んでいても構いません。

また、退職後も傷病手当金を継続して受給するためには、退職日までに上記の条件を満たしておく必要があります。

特に注意すべきは、退職日に出勤してしまうと継続給付を受ける条件を満たさなくなる点です。

なお、退職日に出勤したときは、継続給付を受ける条件を満たさないために資格喪失後(退職日の翌日)以降の傷病手当金はお支払いできません。

傷病手当金の支給金額と計算方法

傷病手当金の支給額は、以下の計算式で算出されます。

1日あたりの支給額 = 支給開始日以前12ヶ月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30日 × 2/3

月収別・支給額の目安
月収(標準報酬月額)1日あたりの支給額1ヶ月(30日)の支給額
20万円約4,444円約133,320円
30万円約6,666円約199,980円
40万円約8,888円約266,640円

支給期間は、支給開始日から通算して最長1年6ヶ月(18ヶ月)です。

2022年1月からは「通算」で1年6ヶ月となり、途中で出勤した期間は支給期間にカウントされなくなりました。

これにより、体調に波がある方でも、実質的に長く給付を受けられるようになっています。

傷病手当金の申請に必要な書類

傷病手当金の申請には、「傷病手当金支給申請書」という4枚組の書類が必要です。

必要書類一覧
書類の種類記入者内容
被保険者記入用(1枚目・2枚目)本人申請者情報・申請内容
事業主記入用(3枚目)勤務先の会社休業期間中の出勤状況・給与支払い状況
療養担当者記入用(4枚目)主治医傷病名・労務不能期間・治療経過

申請書は、加入している健康保険組合または協会けんぽのホームページからダウンロードできます。

会社の総務・人事部門に依頼して入手することも可能です。

また、状況によっては以下の追加書類が必要になることもあります。

  • 負傷原因届(ケガの場合)
  • 第三者行為による傷病届(交通事故などの場合)
  • 本人確認書類・マイナンバー確認書類
  • 振込先口座の確認書類

医師に意見書を記入してもらう際には、保険適用で300円程度の費用がかかります。

失業保険の受給条件

失業保険を受給するためには、以下の条件を満たす必要があります。

失業保険の受給条件
条件詳細
雇用保険の加入期間離職前2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上(会社都合の場合は1年間に6ヶ月以上)
失業状態離職していて、就職する意思と能力がある
求職活動ハローワークで求職申込みを行い、積極的に求職活動をしている
就職先の決定次の就職先が決まっていない

「失業状態」とは、働きたいという意思があり、いつでも働ける状態にありながら、仕事に就けていない状態を指します。

以下のような場合は、失業状態とは認められません。

  • 病気やケガですぐに働けない
  • 妊娠・出産・育児のため働けない
  • 定年退職後にしばらく休養したい
  • 結婚して家事に専念する

失業保険の支給金額と計算方法

失業保険の支給額は、「基本手当日額 × 所定給付日数」で計算されます。

基本手当日額の計算式

賃金日額 = 退職前6ヶ月の賃金合計 ÷ 180日
基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(50%〜80%)

給付率は、離職時の年齢と賃金日額によって異なります。

一般的に、賃金が低いほど給付率は高く設定されています。

月収別・支給額の目安
月収の目安基本手当日額の目安1ヶ月(30日)の支給額
20万円約4,000円〜5,000円約12万円〜15万円
30万円約5,000円〜6,000円約15万円〜18万円
40万円約6,000円〜7,000円約18万円〜21万円

所定給付日数は、退職理由・年齢・被保険者期間によって90日から360日の間で決まります。

自己都合退職の一般離職者の場合は、以下のようになります。

自己都合退職の給付日数
被保険者期間給付日数
1年以上10年未満90日
10年以上20年未満120日
20年以上150日

失業保険の申請に必要な書類

失業保険の申請には、以下の書類をハローワークに持参する必要があります。

必要書類一覧
必要書類入手方法・注意点
雇用保険被保険者離職票(1・2)退職後、会社から届く(届くまで10日〜2週間程度)
マイナンバー確認書類マイナンバーカード、通知カード、個人番号記載の住民票のいずれか
身分証明書運転免許証、マイナンバーカードなど
証明写真2枚縦3.0cm×横2.4cm(マイナンバーカード提示の場合は不要)
本人名義の預金通帳またはキャッシュカード振込先口座の確認用

手続きは、住所地を管轄するハローワークで行います。

受付時間は月曜日から金曜日の8時30分から17時15分までです。

求職申込みには時間がかかるため、16時頃までに窓口へ行くことをおすすめします。

社会保険給付金の申請方法と手続きの流れ【退職後の申請も解説】

実際に給付金を申請する際の具体的な手順を解説します。

スムーズに手続きを進めるために、流れを把握しておきましょう。

傷病手当金の申請手順(在職中・退職後)

傷病手当金の申請は、以下の流れで進めます。

STEP1:健康保険組合から申請書を入手

加入している健康保険組合または協会けんぽのホームページから、傷病手当金支給申請書をダウンロードします。

会社の総務・人事部門に依頼して入手することも可能です。

STEP2:本人記入欄に必要事項を記入

申請書1枚目・2枚目の被保険者記入欄に、申請者情報や休業期間などを記入します。

健康保険証を見ながら、記号・番号を正確に記載しましょう。

STEP3:医師に意見書欄を記入してもらう

申請書4枚目の療養担当者記入用を、主治医に記入してもらいます。

診察を受けた上で記入してもらう必要があるため、定期的な通院が前提となります。

費用は保険適用で約300円です。

STEP4:勤務先に事業主証明を依頼

申請書3枚目の事業主記入用を、勤務先(または元勤務先)に記入してもらいます。

休業期間中の出勤状況や給与支払い状況を証明するためのものです。

STEP5:健康保険組合に書類を提出

4枚すべての記入が完了したら、健康保険組合または協会けんぽに提出します。

郵送での提出が一般的ですが、会社を経由して提出することもあります。

STEP6:審査後、給付金が振り込まれる

協会けんぽの場合、書類受付から約2週間程度で振込されます。

健康保険組合によっては、2〜3ヶ月かかる場合もあります。

失業保険の申請手順

失業保険の申請は、ハローワークで行います。

STEP1:離職票を受け取る

退職後、会社から「雇用保険被保険者離職票(1・2)」が届きます。

届くまでに10日から2週間程度かかることが一般的です。

届いたら記載内容に誤りがないか確認しましょう。

STEP2:ハローワークで求職申込みと離職票を提出

住所地を管轄するハローワークに行き、求職申込みを行います。

必要書類を提出し、職員との面談を経て受給資格が決定されます。

この日が「受給資格決定日」となります。

STEP3:7日間の待機期間を過ごす

受給資格決定日から7日間は「待期期間」として、失業保険は支給されません。

この期間は、アルバイトなども含め就労を控える必要があります。

STEP4:雇用保険受給者初回説明会に参加

待期期間終了後に開催される説明会に参加します。

雇用保険制度についての説明を受け、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」を受け取ります。

STEP5:求職活動を行い、失業認定を受ける

4週間に1度の「失業認定日」にハローワークへ行き、求職活動の実績を報告します。

認定日までに原則2回以上の求職活動実績が必要です。

職業相談や企業への応募などが求職活動として認められます。

STEP6:失業保険が振り込まれる

失業認定を受けると、約1週間後に指定口座へ基本手当が振り込まれます。

退職後に社会保険給付金を申請する際の注意点

退職後に給付金を申請する場合は、いくつかの注意点があります。

傷病手当金の場合

退職後も傷病手当金を受け取り続けるためには、退職日までに以下の条件を満たしている必要があります。

  • 健康保険の被保険者期間が継続して1年以上ある
  • 退職日までに傷病手当金を受けているか、受ける条件を満たしている
  • 退職日に出勤していない

特に重要なのは、退職日に出勤しないことです。

退職の挨拶や引き継ぎなどで出勤してしまうと、継続給付の条件を満たさなくなってしまいます。

健康保険の切り替えに関する注意

退職後に国民健康保険に切り替えた場合、傷病手当金の継続給付は受けられますが、新たに傷病手当金を申請することはできません。

国民健康保険には傷病手当金制度がないためです。

任意継続被保険者として健康保険を続ける場合も、継続給付は可能ですが、新規の傷病手当金申請はできない点に注意が必要です。

申請期限を守る

傷病手当金の申請期限は、労務不能であった日の翌日から2年間です。

この期限を過ぎると時効となり、申請ができなくなります。

早めの手続きを心がけましょう。

社会保険給付金は怪しい?会社にバレる?よくある疑問を解消

「社会保険給付金って本当に受け取っていいの?」

このような不安を抱える方も少なくありません。

ここでは、よくある疑問について詳しく解説します。

社会保険給付金は怪しいサービスではない|公的制度に基づく正当な給付

「社会保険給付金は怪しい」という声を耳にすることがあります。

しかし、傷病手当金や失業保険は、健康保険法や雇用保険法に基づく正当な公的制度です。

まず社会保険給付金サポートは怪しいというご質問をよくいただきますが、何も怪しいことはありません。怪しいと感じるのは、認知度が低いということがあります。

「怪しい」と言われる理由には、以下のようなものがあります。

怪しいと感じる理由と実態
怪しいと感じる理由実態
「社会保険給付金」という名称が聞き慣れない法律用語ではなくサポート会社が付けた通称
「最大28ヶ月」「数百万円」という表現条件を満たせば実際に可能な金額・期間
行政窓口で明確な説明が得られない正式名称ではないため窓口が対応しづらい

給付金を受け取ること自体は、社会保険料を支払ってきた人の正当な権利です。

後ろめたく感じる必要はありません。

ただし、給付金サポートサービスの中には、悪質な業者も存在します。

サービスを選ぶ際は、以下の点を確認しましょう。

  • 運営会社の情報が明確に公開されているか
  • 社会保険労務士など専門家の監修があるか
  • 料金体系が明確で、過度な約束をしていないか
  • 過去の実績や利用者の声があるか

社会保険給付金を申請すると会社にバレるのか

「給付金を申請したことが会社に知られるのでは?」

この点を心配する方も多いです。

結論から言うと、傷病手当金の申請には事業主の証明が必要なため、会社には知られることになります。

申請書の3枚目「事業主記入用」には、休業期間中の出勤状況や給与支払い状況を会社が記入する必要があるためです。

退職後に申請する場合でも、在職時の情報を元勤務先に証明してもらう必要があります。

ただし、以下の点は安心材料となります。

不安な点と実態
不安な点実態
会社に迷惑がかかるのでは給付金は健康保険から支払われ、会社の負担はない
会社から嫌がられるのでは社会保険料を支払っている以上、受給は正当な権利
転職先に知られるのでは傷病手当金の受給歴は転職先に通知されない

失業保険については、退職後にハローワークで手続きを行うため、会社を通じて申請するものではありません。

元勤務先には、あなたが失業保険を受給しているかどうかは通知されません。

自分で申請するのが難しい理由とサポートサービスの活用

社会保険給付金の申請は、自分で行うことも可能です。

しかし、以下のような理由から、手続きに苦労する方も少なくありません。

理由1:制度が複雑で判断が難しい

傷病手当金、失業保険、再就職手当など、複数の給付金が存在します。

自分がどの給付金の対象になるのか、どの順番で申請すべきかの判断は、制度を理解していないと難しいものです。

理由2:必要書類が人によって異なる

状況によって必要な書類が変わるため、情報収集に時間がかかります。

不備があると手続きがやり直しになり、給付が遅れることもあります。

理由3:体調不良の中での手続きは負担が大きい

病気やケガで退職する場合、体調が優れない中で複雑な手続きを進めることになります。

精神的にも身体的にも、大きな負担となりがちです。

こうした理由から、社会保険給付金サポートサービスを利用する方も増えています。

サポートサービスを利用する際のメリット・デメリットは以下の通りです。

サポートサービスのメリット・デメリット
メリットデメリット
専門家のアドバイスが受けられるサポート費用がかかる(受給額の10〜15%程度が相場)
申請ミスのリスクを減らせる業者の質にばらつきがある
複雑な手続きの負担を軽減できる条件を満たさないと給付金は受け取れない

サポートサービスを検討する場合は、複数の業者を比較し、信頼できるところを選ぶことが大切です。

無料相談を実施している業者も多いため、まずは話を聞いてみることをおすすめします。

社会保険給付金と失業保険に関するよくある質問

最後に、社会保険給付金と失業保険についてよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. 社会保険給付金と失業保険は両方もらえますか?

同時に受給することはできませんが、順番に受け取ることは可能です。

傷病手当金を先に受給し、体調が回復して働ける状態になったら失業保険に切り替えます。

この方法で、条件を満たせば最大28ヶ月(45歳以上は最大30ヶ月)の給付を受けることができます。

ただし、失業保険の受給期間延長手続きを忘れずに行うことが重要です。

延長手続きをしないと、傷病手当金受給中に失業保険の受給期限が切れてしまう可能性があります。

Q2. 社会保険給付金のデメリットは何ですか?

主なデメリットは以下の通りです。

  • 傷病手当金受給中は原則として働けない
  • 申請手続きが複雑で、書類の準備に手間がかかる
  • 「社会保険給付金」は正式名称ではないため、情報が得にくい
  • 受給期間が長くなると、転職時にブランク期間として不利になる可能性がある
  • 書類の不備や手続きミスで受給できないリスクがある

これらのデメリットは、事前の情報収集や専門家のサポートを受けることで軽減できます。

Q3. 退職給付金と失業保険は同じものですか?

異なります。

「退職給付金」や「社会保険給付金」は、退職時に受け取れる給付金全体を指す広い概念です。

失業保険(雇用保険の基本手当)は、その中の一つに含まれます。

退職給付金には、傷病手当金、失業保険、再就職手当、出産手当金など、複数の給付金が含まれます。

自分がどの給付金の対象になるかは、退職理由や状況によって異なります。

Q4. 失業保険と給付金の違いは何ですか?

失業保険は「働ける状態だが仕事がない人」への保障です。

求職活動を行っていることが前提となります。

一方、傷病手当金などの給付金は「働けない状態の人」への保障です。

病気やケガで療養が必要な状態であることが条件となります。

失業保険と傷病手当金の比較
項目失業保険傷病手当金
対象者の状態働ける状態働けない状態
申請先ハローワーク健康保険組合・協会けんぽ
支給期間90日〜360日最長1年6ヶ月
求職活動必須不要

Q5. 社会保険給付金はどこで申請するのですか?

給付金の種類によって申請先が異なります。

給付金別の申請先
給付金の種類申請先
傷病手当金加入している健康保険組合または協会けんぽ
失業保険(基本手当)住所地を管轄するハローワーク
育児休業給付金勤務先を通じてハローワークへ
介護休業給付金勤務先を通じてハローワークへ

傷病手当金は会社の総務・人事部門を通じて申請することが多いですが、直接健康保険組合に提出することも可能です。

退職後は、元勤務先に事業主証明を依頼した上で、自分で提出することになります。

Q6. 公務員も社会保険給付金を受け取れますか?

公務員は「共済組合」に加入しているため、傷病手当金に相当する給付を受け取ることができます。

申請先は所属する共済組合になります。

ただし、公務員は原則として雇用保険の対象外のため、失業保険を受け取ることはできません。

その代わり、退職手当の調整によって対応されるケースがあります。

詳細は所属する共済組合に確認することをおすすめします。

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