「転職サイトで内定をもらったけど、再就職手当ってハローワーク経由じゃないともらえないの?」
このような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、ハローワーク以外で就職が決まった場合でも、条件を満たせば再就職手当を受け取ることができます。
転職エージェントや転職サイト、知人の紹介、企業への直接応募など、さまざまな経路で再就職した場合でも対象になる可能性があるのです。
ただし、自己都合退職か会社都合退職かによって受給条件が異なったり、内定日や入社日のタイミングに注意が必要だったりと、知っておくべきポイントがいくつかあります。
この記事では、ハローワーク以外で再就職手当をもらうための条件や申請方法、注意点について初心者にもわかりやすく解説していきます。
後悔のない転職活動をするための参考にしてください。
- ハローワーク以外の就職でも再就職手当がもらえる条件
- 自己都合退職・会社都合退職による違い
- 内定日・入社日のタイミングの注意点
- 再就職手当の計算方法と具体的な金額シミュレーション
- 申請に必要な書類と手続きの流れ
- 派遣社員やアルバイトでも受給できるかどうか
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再就職手当はハローワーク以外で就職が決まっても受け取れる
再就職手当は、失業保険を受給している方が早期に再就職した場合にもらえる手当です。
「ハローワークで紹介された求人でないと対象にならない」と思っている方もいるかもしれませんが、実はそうではありません。
転職サイトや転職エージェント、知人の紹介、企業ホームページからの直接応募など、ハローワーク以外の経路で就職が決まった場合でも、一定の条件を満たせば再就職手当を受け取ることができます。
ここでは、どのような経路での就職が対象になるのか、詳しく解説していきます。
転職サイトや転職エージェント経由でも支給対象になる
民間の転職サービスを利用して就職先を見つけた場合でも、再就職手当の対象になることをご存知でしょうか。
厚生労働省は、ハローワークだけでなく「許可・届出のある職業紹介事業者」からの紹介による就職も再就職手当の支給対象として認めています。
具体的には、以下のようなサービスが該当します。
- リクルートエージェントやdodaなどの転職エージェント
- マイナビ転職やエン転職などの転職サイト
- 派遣会社の紹介予定派遣サービス
- 人材紹介会社全般
これらの大手転職サービスのほとんどは、厚生労働省から有料職業紹介事業の許可を受けて運営されています。
そのため、これらのサービス経由で内定をもらい就職した場合は、ハローワーク紹介と同等の扱いとなり、再就職手当の申請が可能です。
ただし、すべての転職サイトが職業紹介事業者に該当するわけではありません。
求人広告を掲載しているだけのサイトと、職業紹介サービスを行っているサイトでは扱いが異なる場合があるため、次の項目で確認方法をお伝えします。
知人の紹介や企業への直接応募でも条件次第で対象になる
転職エージェントやハローワークを介さず、自分で就職先を見つけた場合はどうでしょうか。
実は、知人からの紹介や企業ホームページへの直接応募で就職が決まった場合でも、再就職手当をもらえるケースがあります。
ただし、退職理由によって条件が異なるため注意が必要です。
| 退職理由 | 待期期間後1ヶ月間 | 1ヶ月経過後 |
|---|---|---|
| 会社都合退職 | どの経路でも対象 | どの経路でも対象 |
| 自己都合退職 | ハローワーク等経由のみ対象 | どの経路でも対象 |
会社都合退職の場合は、待期期間(7日間)が終わればすぐに、どのような経路で就職しても再就職手当の対象となります。
一方、自己都合退職の場合は、待期期間満了後の最初の1ヶ月間に限り、ハローワークまたは許可を受けた職業紹介事業者からの紹介による就職でなければ対象になりません。
1ヶ月が経過すれば、知人紹介や直接応募でも問題なく受給できます。
自分の退職理由を確認し、どのタイミングでどの経路なら対象になるかを把握しておくことが大切です。
利用したサービスの「許可番号」を確認する方法
利用した転職サービスが再就職手当の対象となる「許可・届出のある職業紹介事業者」かどうか、不安に感じる方もいるでしょう。
確認方法は意外と簡単です。
まず、転職サイトや転職エージェントのホームページを開いてください。
ページの一番下(フッター部分)や会社概要ページに、以下のような記載がないか探してみましょう。
- 有料職業紹介事業許可番号
- 労働者派遣事業許可番号
- 厚生労働大臣許可番号
例えば「有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-○○○○○○」のような形式で記載されています。
この番号が記載されていれば、厚生労働省から正式に許可を受けた事業者であることが確認できます。
より確実に調べたい場合は、厚生労働省が運営する「人材サービス総合サイト」を利用する方法もあります。
このサイトでは、事業者名を入力して検索することで、許可を受けているかどうかを確認できます。
不安な場合は、ハローワークの窓口で直接確認することも可能なので、遠慮なく相談してみてください。
ハローワーク以外で再就職手当をもらえる条件【退職理由別の違い】
再就職手当をハローワーク以外の経路でもらうためには、退職理由によって条件が異なることを理解しておく必要があります。
自己都合退職と会社都合退職では、就職経路に関する制限が大きく違います。
この違いを知らずに就職活動を進めてしまうと、せっかく早く内定をもらえても再就職手当がもらえないという事態になりかねません。
ここでは、退職理由別に詳しい条件を解説していきます。
自己都合退職の場合は「最初の1ヶ月」に注意が必要
自己都合で退職した場合、再就職手当をもらうためには就職経路と時期に注意が必要です。
自己都合退職では、失業保険の申請後に7日間の待期期間があり、その後に給付制限期間が設けられています。
2025年4月の法改正により、この給付制限期間は従来の2ヶ月から1ヶ月に短縮されました。
重要なポイントは、待期期間満了後の最初の1ヶ月間は就職経路に制限があるということです。
この期間中に再就職手当の対象となるのは、以下の経路による就職のみです。
- ハローワークからの紹介
- 厚生労働省の許可を受けた職業紹介事業者からの紹介
つまり、この1ヶ月間に知人の紹介や企業への直接応募で就職した場合は、再就職手当の対象外となってしまいます。
ただし、1ヶ月が経過すれば経路の制限はなくなります。
転職サイトで自分で見つけた求人に応募して採用された場合でも、問題なく再就職手当を申請できるようになります。
自己都合退職の方は、このタイミングを意識して就職活動のスケジュールを立てることをおすすめします。
会社都合退職の場合は経路の制限がない
会社都合で退職した場合は、自己都合退職と比べて再就職手当の受給条件が緩和されています。
会社都合退職には、倒産や解雇、契約期間満了による雇止めなどが該当します。
この場合、給付制限期間が設けられていないため、待期期間(7日間)が終わればすぐに失業保険の受給が始まります。
再就職手当についても、就職経路に関する制限がありません。
- ハローワークからの紹介
- 転職エージェントからの紹介
- 転職サイトで自分で見つけた求人への応募
- 知人からの紹介
- 企業ホームページへの直接応募
上記のいずれの経路で就職しても、待期期間満了後であれば再就職手当の対象となります。
会社都合退職の方は、就職経路を気にせず、自分に合った方法で積極的に転職活動を進めて問題ありません。
早く再就職先が決まれば、それだけ再就職手当の金額も多くなる仕組みになっています。
特定理由離職者の場合の取り扱い
「特定理由離職者」という言葉を聞いたことはありますか。
これは、自己都合退職と会社都合退職の中間的な位置づけにある離職者のことを指します。
具体的には、以下のような理由で退職した方が該当します。
- 契約期間満了による退職(更新を希望したが更新されなかった場合)
- 病気やケガによる退職
- 妊娠・出産・育児による退職
- 家族の介護による退職
- 配偶者の転勤に伴う退職
- 通勤困難による退職
特定理由離職者に認定されると、会社都合退職と同様に給付制限期間がなくなります。
つまり、再就職手当についても就職経路の制限を受けません。
待期期間(7日間)が終われば、どのような経路で就職しても再就職手当の対象となります。
自分が特定理由離職者に該当するかどうかは、ハローワークで失業保険の申請をする際に判定されます。
該当する可能性がある方は、離職理由を証明できる書類を準備してハローワークに相談してみてください。
【内定日・入社日】ハローワーク以外で再就職手当をもらうためのタイミング
再就職手当をもらうためには、内定日と入社日のタイミングも重要な要素となります。
「いつ内定をもらえばいいの?」「入社日はいつがベスト?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
タイミングを間違えると、せっかくの再就職手当がもらえなくなってしまう可能性があります。
ここでは、内定日・入社日に関する具体的な条件と注意点を解説します。
内定日はいつまでに決まっていればよいか
再就職手当をもらうためには、内定日のタイミングにルールがあります。
最も重要なのは、失業保険の受給資格が決定する前から内定が出ていた会社への就職は対象外ということです。
受給資格の決定とは、ハローワークで失業保険の申請手続きを行い、求職の申し込みをした日のことを指します。
つまり、以下のようなケースは再就職手当の対象になりません。
- 退職前からすでに転職先が決まっていた
- ハローワークに行く前に内定をもらっていた
- 求職申し込み当日以前に採用が確定していた
逆に言えば、求職申し込みをした日以降に内定をもらった場合は、再就職手当の対象となる可能性があります。
在職中から転職活動を始めていた場合でも、正式な内定が求職申し込み後であれば問題ありません。
ただし、内定日をごまかして申告することは不正受給に該当するため、絶対にやめましょう。
正確な内定日を把握し、正直に申告することが大切です。
入社日のタイミングと再就職手当の関係
内定日だけでなく、入社日のタイミングも再就職手当の受給に影響します。
基本的なルールとして、待期期間(7日間)満了後に入社していることが条件となります。
待期期間とは、ハローワークで求職申し込みをした日から数えて7日間のことです。
この期間中に就職した場合は、再就職手当の対象外となります。
具体例で確認してみましょう。
| 項目 | 日付(例) |
|---|---|
| 求職申し込み日 | 4月1日 |
| 待期期間 | 4月1日〜4月7日 |
| 待期期間満了日の翌日 | 4月8日 |
| 再就職手当対象となる入社日 | 4月8日以降 |
会社都合退職の場合は、4月8日以降に入社すれば、どの経路で就職しても再就職手当の対象となります。
自己都合退職の場合は、さらに条件が加わります。
4月8日から1ヶ月間(5月7日まで)は、ハローワークまたは許可を受けた職業紹介事業者経由での就職のみが対象です。
5月8日以降であれば、自分で見つけた求人への直接応募でも対象になります。
入社日の調整が可能な場合は、これらの条件を考慮して決めることをおすすめします。
内定日をずらしてもらうことは可能?リスクと注意点
「再就職手当をもらうために、内定日や入社日をずらしてもらえないか」と考える方もいるかもしれません。
企業に事情を説明し、入社日の調整をお願いすること自体は可能です。
ただし、いくつかの重要な注意点があります。
まず、内定日を偽って申告することは絶対にNGです。
実際の内定日と異なる日付をハローワークに申告した場合、不正受給に該当します。
不正受給が発覚した場合のペナルティは非常に重く、以下のような処分を受けることになります。
- 再就職手当の支給停止
- すでに受け取った金額の全額返還
- 返還額の2倍の金額の納付(合計で3倍返還)
- 悪質な場合は刑事告発の可能性
また、企業側に「再就職手当のために入社日をずらしてほしい」とお願いすることは、必ずしも好印象につながりません。
入社前から自分の都合を優先する印象を与えてしまう可能性があります。
どうしても相談したい場合は、正直に状況を説明し、企業の判断に委ねる姿勢が大切です。
無理に調整しようとせず、正攻法で就職活動を進めることをおすすめします。再就職手当を受給するための8つの条件
再就職手当をもらうためには、いくつかの条件をすべて満たす必要があります。
ハローワーク以外で就職が決まった場合でも、この基本的な条件は共通です。
1つでも条件を満たしていないと、申請しても再就職手当は支給されません。
ここでは、8つの受給条件について詳しく解説していきます。
失業保険の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある
再就職手当をもらうための最も基本的な条件が、失業保険の支給残日数に関するものです。
再就職日の前日時点で、所定給付日数の3分の1以上の支給残日数があることが必要です。
所定給付日数とは、あなたが受け取れる失業保険の総日数のことで、年齢や雇用保険の加入期間、退職理由によって決まります。
例えば、所定給付日数が90日の場合を見てみましょう。
| 支給残日数 | 所定給付日数の割合 | 再就職手当 |
|---|---|---|
| 60日以上 | 3分の2以上 | 対象(支給率70%) |
| 30日以上60日未満 | 3分の1以上 | 対象(支給率60%) |
| 30日未満 | 3分の1未満 | 対象外 |
つまり、所定給付日数90日の人が再就職手当をもらうには、最低でも30日以上の残日数が必要です。
残日数が多いほど支給率も高くなるため、早めに再就職した方が有利な仕組みになっています。
失業保険をギリギリまで受給してから就職しようと考えていると、再就職手当の対象外になってしまう可能性があるので注意しましょう。
1年を超えて勤務することが確実に見込める
再就職先での雇用が安定していることも、再就職手当の条件の1つです。
具体的には、1年を超えて勤務することが確実であると見込まれることが必要です。
正社員として採用される場合は、通常この条件を満たします。
期間の定めのない雇用契約であれば、1年以上の勤務が見込まれると判断されるためです。
一方、以下のような場合は注意が必要です。
- 契約社員で契約期間が1年未満の場合
- 派遣社員で派遣期間が短い場合
- 試用期間後の本採用が確約されていない場合
- 契約更新の見込みが不明確な場合
契約社員や派遣社員でも、契約書に「更新の可能性あり」「長期雇用前提」などの記載があれば、1年以上の雇用見込みがあると判断される場合があります。
判断に迷う場合は、雇用契約書を持参してハローワークの窓口で確認することをおすすめします。
待期期間(7日間)満了後に就職している
ハローワークで失業保険の申請をすると、最初の7日間は「待期期間」として設定されます。
再就職手当をもらうためには、この待期期間が満了した後に就職していることが条件です。
待期期間中に就職した場合は、たとえ他の条件をすべて満たしていても、再就職手当の対象にはなりません。
また、待期期間中にアルバイトなどで収入を得た日がある場合は注意が必要です。
収入があった日は待期期間としてカウントされないため、待期期間が延びることになります。
| 状況 | 待期期間 |
|---|---|
| 7日間まったく働かなかった | 7日間で完了 |
| 7日間のうち2日アルバイトした | 9日間に延長 |
待期期間を早く終わらせたい場合は、この期間中は収入を得る活動を控えることをおすすめします。
雇用保険の被保険者として加入できる就職である
再就職手当をもらうためには、再就職先で雇用保険に加入できることが条件です。
雇用保険の加入条件は以下の通りです。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
- 31日以上の雇用見込みがあること
正社員やフルタイムの契約社員であれば、通常この条件を満たします。
パートやアルバイトの場合でも、上記の条件を満たせば雇用保険に加入することになります。
逆に、週の労働時間が20時間未満の短時間勤務や、31日未満の短期雇用の場合は、雇用保険に加入できないため再就職手当の対象外となります。
採用時に雇用契約の内容をしっかり確認し、雇用保険に加入できる働き方かどうかをチェックしましょう。
離職前の会社や関連会社への再就職ではない
再就職手当は、新しい環境での再スタートを支援するための制度です。
そのため、離職した会社に再び就職する場合は対象外となります。
いわゆる「出戻り」は再就職手当の対象にはなりません。
また、離職した会社だけでなく、以下のような関連会社への就職も対象外です。
- 離職した会社の親会社
- 離職した会社の子会社
- 離職した会社のグループ会社
- 離職した会社と資本関係のある会社
- 離職した会社の主要な取引先
「前の会社とは別の会社だから大丈夫」と思っていても、資本関係やグループ関係があると対象外になる可能性があります。
特に、派遣社員として働いていた方が、同じ派遣先に別の派遣会社経由で就職する場合なども注意が必要です。
少しでも不安がある場合は、事前にハローワークで確認することをおすすめします。
過去3年以内に再就職手当・常用就職支度手当を受給していない
再就職手当には、受給回数に関する制限があります。
過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受給している場合は、対象外となります。
この3年間のカウントは、前回の再就職手当を申請した際の「就職日」を起点とします。
例えば、2025年5月1日に就職して再就職手当を受け取った場合、次に再就職手当をもらえるのは2028年5月2日以降の就職からとなります。
常用就職支度手当とは、就職が困難な方(45歳以上の方や障害のある方など)が安定した職業に就いた場合に支給される手当です。
この手当も3年ルールの対象に含まれます。
なお、2025年4月に廃止された「就業手当」については、この3年ルールの対象外です。
過去に就業手当を受給していても、再就職手当の申請には影響しません。
受給資格決定前から内定が出ていた会社ではない
先ほども触れましたが、改めて確認しておきましょう。
ハローワークで求職申し込みをする前から内定が出ていた会社への就職は、再就職手当の対象外です。
再就職手当は、失業状態にある方が積極的に求職活動を行い、早期に再就職した場合に支給されるものです。
すでに就職先が決まっている状態で失業保険を申請し、再就職手当をもらおうとすることは、制度の趣旨に反します。
以下のようなケースは対象外となります。
- 在職中に転職活動をして、退職前に内定をもらっていた
- 退職後すぐに知人から紹介があり、ハローワークに行く前に採用が決まっていた
- 求職申し込み当日より前に面接を受け、採用の連絡をもらっていた
内定日を偽って申告することは不正受給に該当するため、正直に申告することが大切です。
(自己都合退職の場合)就職経路が条件を満たしている
自己都合で退職した場合に特有の条件が、就職経路に関するものです。
待期期間満了後の最初の1ヶ月間は、以下のいずれかの経路による就職でなければ再就職手当の対象になりません。
- ハローワークからの紹介
- 厚生労働省の許可・届出を受けた職業紹介事業者からの紹介
この期間に、知人の紹介や企業への直接応募で就職した場合は対象外となります。
1ヶ月が経過すれば、どのような経路で就職しても問題ありません。
会社都合退職や特定理由離職者の場合は、この条件は適用されません。
自己都合退職の方は、この1ヶ月ルールを念頭に置いて就職活動のスケジュールを立てることが大切です。
派遣社員・契約社員・アルバイトでも再就職手当は受給できる?
「正社員じゃないと再就職手当はもらえないの?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、派遣社員・契約社員・アルバイトでも、条件を満たせば再就職手当を受給できます。
ただし、雇用形態によって注意すべきポイントが異なります。
ここでは、それぞれの雇用形態における受給条件と注意点を詳しく解説します。
派遣社員は契約更新の有無がポイント
派遣社員として再就職した場合でも、再就職手当をもらえる可能性はあります。
ただし、派遣の場合は契約期間が3ヶ月や6ヶ月など短期間で設定されていることが多いため、「1年を超えて勤務することが確実に見込める」という条件を満たすかどうかがポイントになります。
以下のような場合は、1年以上の雇用見込みがあると判断されやすくなります。
逆に、以下のような場合は対象外となる可能性が高くなります。
- 契約書に「更新なし」と明記されている
- 短期プロジェクトのための派遣である
- 繁忙期のみの一時的な派遣である
また、派遣社員の場合は、以前働いていた派遣先に別の派遣会社経由で就職するケースにも注意が必要です。
実質的に同じ職場への再就職とみなされ、対象外となる場合があります。
不安な場合は、派遣会社に相談するか、ハローワークで確認することをおすすめします。
契約社員は雇用契約書の内容を確認
契約社員として採用された場合も、再就職手当の対象になる可能性があります。
重要なのは、雇用契約書に記載されている契約期間と更新の有無です。
契約期間が1年以上の場合は、問題なく1年以上の雇用見込みがあると判断されます。
契約期間が1年未満の場合でも、以下のような記載があれば対象となる可能性があります。
| 契約書の記載例 | 判断の傾向 |
|---|---|
| 「契約更新あり」「原則更新」 | 対象となりやすい |
| 「更新の可能性あり」 | 対象となる可能性がある |
| 「更新は業績による」 | 判断が分かれる |
| 「更新なし」 | 対象外となりやすい |
契約書の記載内容によって判断が異なるため、採用時にもらう雇用契約書や労働条件通知書をしっかり確認しましょう。
もし契約書の内容だけでは判断が難しい場合は、ハローワークに契約書を持参して相談することをおすすめします。
アルバイト・パートは雇用保険加入が前提
アルバイトやパートとして再就職した場合でも、条件を満たせば再就職手当を受給できます。
最も重要な条件は、再就職先で雇用保険に加入できることです。
雇用保険に加入するためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上
- 31日以上の雇用見込みがある
例えば、週4日・1日5時間勤務であれば、週の所定労働時間は20時間となり、雇用保険の加入条件を満たします。
一方、週3日・1日4時間勤務の場合は、週12時間となり雇用保険に加入できないため、再就職手当の対象外となります。
また、雇用保険に加入できる場合でも、「1年を超えて勤務することが確実に見込める」という条件も満たす必要があります。
シフト制で勤務日数が不安定な場合や、短期限定の募集の場合は対象外となる可能性があるため注意しましょう。
採用時に、契約書に記載されている「所定労働時間」と「契約期間・更新の有無」を必ず確認してください。
再就職手当はいくらもらえる?計算方法と具体例
再就職手当がもらえることは分かっても、「実際にいくらもらえるの?」という点が気になる方も多いでしょう。
再就職手当の金額は、失業保険の基本手当日額と支給残日数によって決まります。
早く再就職するほど金額が多くなる仕組みになっているため、計算方法を理解しておくことが大切です。
ここでは、計算式と具体的な金額シミュレーションを紹介します。
再就職手当の計算式
再就職手当の金額は、以下の計算式で算出されます。
再就職手当 = 基本手当日額 × 支給残日数 × 支給率
支給率は、支給残日数がどれだけ残っているかによって変わります。
| 支給残日数 | 支給率 |
|---|---|
| 所定給付日数の3分の2以上 | 70% |
| 所定給付日数の3分の1以上3分の2未満 | 60% |
| 所定給付日数の3分の1未満 | 対象外 |
つまり、早く再就職して支給残日数を多く残すほど、支給率が高くなり、もらえる金額も増えるということです。
なお、基本手当日額には上限が設定されています。
2025年8月31日までの上限額は以下の通りです。
- 離職時の年齢が60歳未満の場合:6,395円
- 離職時の年齢が60歳以上65歳未満の場合:5,170円
この上限額は毎年8月1日に改定されるため、申請時期によって変わる可能性があります。
【具体例】支給残日数による金額シミュレーション
計算式だけでは分かりにくいので、具体的な例で確認してみましょう。
【例1】支給残日数が3分の2以上の場合
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本手当日額 | 6,000円 |
| 所定給付日数 | 180日 |
| 支給残日数 | 130日(3分の2以上) |
| 支給率 | 70% |
| 再就職手当 | 6,000円 × 130日 × 70% = 546,000円 |
【例2】支給残日数が3分の1以上3分の2未満の場合
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本手当日額 | 5,500円 |
| 所定給付日数 | 90日 |
| 支給残日数 | 35日(3分の1以上) |
| 支給率 | 60% |
| 再就職手当 | 5,500円 × 35日 × 60% = 115,500円 |
このように、支給残日数が多いほど、受け取れる再就職手当の金額は大きくなります。
例1と例2を比較すると、支給残日数と支給率の違いによって、約43万円もの差が生じています。
自分の基本手当日額と所定給付日数を確認し、どのタイミングで再就職するとどのくらいの金額になるか、計算してみることをおすすめします。
早期再就職と失業保険満額受給、どちらが得か
「早く再就職して再就職手当をもらうのと、失業保険を最後までもらうのと、どちらが得なの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
結論から言うと、金銭面だけで見れば、失業保険を満額受給した方が総額は多くなるケースがほとんどです。
なぜなら、再就職手当の支給率は60%または70%であり、失業保険を100%受給するよりも少なくなるからです。
ただし、以下のような点も考慮する必要があります。
- 早期再就職により収入が途切れる期間が短くなる
- 就業促進定着手当をもらえる可能性がある
- 離職期間が長くなると転職活動で不利になる場合がある
- 精神的な安定が得られる
また、失業保険をもらい続けるためには、定期的にハローワークに通い、求職活動実績を報告する必要があります。
これらの手間や時間的コストも考慮すると、必ずしも「満額受給が得」とは言い切れません。
金銭面だけでなく、自分のキャリアプランや生活状況を総合的に考えて判断することが大切です。
再就職手当と合わせて知っておきたい「就業促進定着手当」
再就職手当を受け取った後、さらにもらえる可能性のある手当があることをご存知でしょうか。
それが「就業促進定着手当」です。
再就職先で6ヶ月以上働き続け、なおかつ賃金が以前より下がってしまった場合に、その差額を補填してもらえる制度です。
再就職手当とセットで覚えておくと、受け取れるお金を最大化できます。
ここでは、就業促進定着手当の条件や計算方法、申請方法について詳しく解説します。
就業促進定着手当とは?受給条件を解説
就業促進定着手当は、再就職手当を受給した方が一定期間働き続けた場合にもらえる追加の手当です。
この制度の目的は、再就職後に賃金が下がってしまった方の生活を支援することにあります。
転職すると、前職より給料が下がってしまうケースは珍しくありません。
そのような場合でも安心して働き続けられるよう、賃金の差額を補填する仕組みになっています。
就業促進定着手当を受給するためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 再就職手当を受給していること
- 再就職した日から同じ事業主に6ヶ月以上継続して雇用されていること
- 雇用保険の被保険者として雇用されていること
- 再就職後6ヶ月間の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額を下回っていること
つまり、再就職手当をもらった人が、同じ会社で6ヶ月以上働き、なおかつ給料が下がった場合に申請できるということです。
6ヶ月経過後に別の会社に転職してしまった場合や、6ヶ月以内に退職した場合は対象外となります。
再就職後も同じ職場で働き続ける予定の方は、ぜひこの制度を覚えておいてください。
就業促進定着手当の計算方法
就業促進定着手当の金額は、以下の計算式で算出されます。
就業促進定着手当 =(離職前の賃金日額 − 再就職後6ヶ月間の賃金日額)× 6ヶ月間の賃金支払基礎日数
賃金日額とは、1日あたりの賃金のことです。
離職前の賃金日額は、雇用保険受給資格者証に記載されています。
再就職後の賃金日額は、6ヶ月間に受け取った賃金の総額を、その期間の日数で割って算出します。
ただし、就業促進定着手当には上限額が設定されています。
| 時期 | 上限額 |
|---|---|
| 2025年3月31日以前に再就職した場合 | 基本手当日額 × 支給残日数 × 40%(または30%) |
| 2025年4月1日以降に再就職した場合 | 基本手当日額 × 支給残日数 × 20% |
2025年4月の法改正により、上限額が引き下げられました。
以前は再就職手当の支給率に応じて40%または30%だった上限が、一律20%に変更されています。
これにより、2025年4月以降に再就職した方は、従来よりも就業促進定着手当の受給額が少なくなる可能性があります。
就業促進定着手当の申請方法と期限
就業促進定着手当には申請期限があるため、忘れずに手続きを行うことが大切です。
申請期間は、再就職した日から6ヶ月経過した日の翌日から2ヶ月間です。
例えば、4月1日に再就職した場合のスケジュールは以下のようになります。
| 項目 | 日付 |
|---|---|
| 再就職日 | 4月1日 |
| 6ヶ月経過日 | 10月1日 |
| 申請開始日 | 10月2日 |
| 申請期限 | 12月1日 |
この期間を過ぎると申請できなくなるため、カレンダーに記入するなどして忘れないようにしましょう。
申請に必要な書類は以下の通りです。
- 就業促進定着手当支給申請書(再就職手当の支給決定通知書に同封されています)
- 雇用保険受給資格者証
- 再就職後6ヶ月間の給与明細または賃金台帳の写し
- 再就職後6ヶ月間の出勤簿またはタイムカードの写し
給与明細や出勤簿は、会社から発行してもらう必要があります。
申請期限に余裕を持って準備を進めるために、早めに会社の担当者に依頼しておくことをおすすめします。
申請先は、再就職手当を申請したハローワークです。
窓口に直接持参するか、郵送でも申請可能です。ハローワーク以外で就職が決まったときの手続きの流れ
ハローワーク以外で就職が決まった場合でも、再就職手当をもらうためにはハローワークでの手続きが必要です。
手続きの流れを理解しておかないと、書類の準備が間に合わなかったり、申請期限を過ぎてしまったりする可能性があります。
ここでは、内定をもらってから再就職手当が振り込まれるまでの流れを、ステップごとに詳しく解説します。
【STEP1】就職先から内定をもらったらハローワークに報告
就職先から内定の連絡をもらったら、まずはハローワークに報告しましょう。
電話での報告でも構いませんが、できれば直接窓口に行くことをおすすめします。
窓口に行くことで、今後の手続きに必要な書類を受け取ることができるからです。
ハローワークに報告する際に伝える内容は以下の通りです。
- 就職先の会社名
- 入社予定日
- 就職が決まった経路(転職サイト、エージェント、直接応募など)
- 雇用形態(正社員、契約社員、派遣など)
報告時に、「採用証明書」や「再就職手当支給申請書」などの必要書類を受け取ります。
これらの書類は、後のステップで就職先に記入してもらう必要があるため、早めに受け取っておきましょう。
内定から入社日までの期間が短い場合は、特に早めの報告が重要です。
【STEP2】就職先に「採用証明書」の記入を依頼する
ハローワークから受け取った採用証明書を、就職先の担当者に記入してもらいます。
採用証明書とは、あなたがその会社に採用されたことを証明する書類です。
会社の人事担当者や総務担当者に依頼して、必要事項を記入してもらいましょう。
採用証明書に記入してもらう主な項目は以下の通りです。
- 会社名、所在地、電話番号
- 事業内容
- 雇入年月日(入社日)
- 職種
- 雇用形態
- 1週間の所定労働時間
- 雇用期間の定めの有無
- 会社の代表者名と押印
記入に時間がかかる場合もあるため、できるだけ早めに依頼することが大切です。
なお、採用証明書を紛失してしまった場合は、厚生労働省のホームページからダウンロードすることもできます。
ハローワークの窓口で再発行してもらうことも可能です。
【STEP3】就職日前日までにハローワークで最後の失業認定を受ける
就職日(入社日)の前日までに、ハローワークで最後の失業認定を受ける必要があります。
この手続きにより、就職日前日までの失業保険が支給され、支給残日数が確定します。
最後の失業認定の際に持参する書類は以下の通りです。
- 採用証明書(就職先に記入してもらったもの)
- 雇用保険受給資格者証
- 失業認定申告書
失業認定申告書には、前回の認定日から就職日の前日までの求職活動実績を記入します。
就職日の前日までに来所できない場合は、事前にハローワークに相談してください。
場合によっては、就職後に手続きできることもあります。
この手続きが完了すると、「再就職手当支給申請書」を受け取ることができます。
すでに受け取っている場合は、この時点で改めて確認しておきましょう。
【STEP4】就職先に「再就職手当支給申請書」の記入を依頼する
入社後、就職先の担当者に「再就職手当支給申請書」の事業主記入欄を記入してもらいます。
この書類には、あなた自身が記入する欄と、会社が記入する欄の両方があります。
自分で記入する部分は事前に記入しておき、会社に依頼する部分だけを空欄にしておくとスムーズです。
会社に記入してもらう主な項目は以下の通りです。
- 会社名、所在地
- 雇入年月日
- 職種
- 雇用期間の定めの有無
- 賃金形態と賃金額
- 事業主の署名・押印
入社直後は何かと忙しいかもしれませんが、申請期限があるため早めに依頼することが大切です。
会社の担当者がこの書類に馴染みがない場合もあるため、記入例を見せながら依頼すると親切です。
記入例は、ハローワークで配布される「受給者のしおり」に掲載されています。
【STEP5】ハローワークに申請書類を提出
就職先に書類を記入してもらったら、ハローワークに申請書類を提出します。
提出する書類は以下の通りです。
- 再就職手当支給申請書(自分と会社の両方の記入欄が埋まったもの)
- 雇用保険受給資格者証
場合によっては、追加で以下のような書類を求められることがあります。
- 雇用契約書の写し
- 就職先と離職した会社が無関係であることを証明する書類
- 出勤簿やタイムカードの写し
提出方法は、ハローワークの窓口に直接持参するか、郵送でも可能です。
郵送の場合は、簡易書留など記録が残る方法で送ることをおすすめします。
申請期限は、就職日の翌日から1ヶ月以内が原則です。
期限を過ぎてしまっても、就職日の翌日から2年以内であれば申請は可能ですが、できるだけ早めに提出しましょう。
【STEP6】審査を経て約1ヶ月後に振込
申請書類を提出した後、ハローワークで審査が行われます。
審査では、再就職手当の受給条件を満たしているかどうかが確認されます。
審査期間は、通常1ヶ月程度かかります。
書類に不備があった場合や、追加の確認が必要な場合は、さらに時間がかかることもあります。
審査が完了すると、「再就職手当支給決定通知書」が届きます。
この通知書が届いてから約1週間以内に、指定した銀行口座に再就職手当が振り込まれます。
全体のスケジュールをまとめると、以下のようになります。
| ステップ | 目安の期間 |
|---|---|
| 内定〜入社 | 数日〜数週間 |
| 入社〜申請書類提出 | 1ヶ月以内 |
| 書類提出〜審査完了 | 約1ヶ月 |
| 審査完了〜振込 | 約1週間 |
入社から振込までは、トータルで2ヶ月前後かかると考えておくとよいでしょう。
ハローワーク以外で再就職手当の申請に必要な書類一覧
再就職手当の申請には、いくつかの書類が必要です。
ハローワーク以外で就職が決まった場合でも、必要な書類は基本的に同じです。
書類の準備が遅れると申請期限に間に合わなくなる可能性があるため、早めに確認しておきましょう。
ここでは、必須の書類と、場合によって追加で必要になる書類について解説します。
申請時に必要な書類
再就職手当を申請する際に、必ず必要となる書類は以下の通りです。
| 書類名 | 入手方法 | 記入者 |
|---|---|---|
| 採用証明書 | ハローワークで受け取る | 就職先の担当者 |
| 雇用保険受給資格者証 | 失業保険申請時に受け取る | ハローワーク |
| 失業認定申告書 | ハローワークで受け取る | 自分 |
| 再就職手当支給申請書 | ハローワークで受け取る | 自分と就職先の担当者 |
採用証明書は、就職先に採用されたことを証明する書類です。
入社日までにハローワークに提出する必要があるため、就職先に早めに記入を依頼しましょう。
雇用保険受給資格者証は、失業保険の申請時に受け取る書類で、基本手当日額や所定給付日数などが記載されています。
この書類は申請時に必要なので、紛失しないように大切に保管してください。
再就職手当支給申請書は、入社後に就職先の担当者に事業主記入欄を記入してもらいます。
自分で記入する欄もあるため、両方の記入が完了してから提出します。
場合によって追加で求められる書類
基本的な書類に加えて、状況によっては追加の書類を求められることがあります。
以下のような書類が必要になる場合があります。
- 雇用契約書または労働条件通知書の写し
- 就職先と離職した会社が無関係であることを証明する書類
- 出勤簿またはタイムカードの写し
- 給与明細の写し
雇用契約書は、1年を超えて勤務する見込みがあるかどうかを確認するために求められることがあります。
契約社員や派遣社員の場合は特に、契約期間や更新の有無を確認するために必要となるケースが多いです。
就職先と離職した会社の関係性を証明する書類は、前職と再就職先の関連が疑われる場合に求められます。
例えば、業種が近い場合や、会社名が似ている場合などに確認されることがあります。
出勤簿や給与明細は、実際に勤務していることを確認するために求められる場合があります。
これらの書類は、入社後でないと用意できないものもあるため、ハローワークの指示に従って提出しましょう。
不安な場合は、申請前にハローワークに相談し、必要な書類を確認しておくことをおすすめします。ハローワーク以外で再就職手当を申請する際の注意点
再就職手当の申請には、いくつかの注意点があります。
これらを知らずに手続きを進めてしまうと、申請が通らなかったり、受け取れる金額が減ってしまったりする可能性があります。
ハローワーク以外で就職が決まった場合は、特に気をつけるべきポイントがあります。
ここでは、申請時の注意点を詳しく解説します。
申請期限は就職日の翌日から1ヶ月以内
再就職手当の申請には期限があります。
原則として、就職日の翌日から1ヶ月以内に申請する必要があります。
この期限を過ぎてしまうと、通常の手続きでは申請ができなくなります。
申請が遅れる原因として多いのは、以下のようなケースです。
- 就職先での書類記入に時間がかかった
- 入社後の忙しさで手続きを忘れていた
- 必要な書類が揃わなかった
- 申請期限があることを知らなかった
特に、就職先に書類の記入を依頼する際には注意が必要です。
会社の担当者がすぐに対応してくれるとは限らないため、入社したらできるだけ早く依頼しましょう。
「まだ入社したばかりでお願いしづらい」と思うかもしれませんが、申請期限があることを説明すれば、多くの会社は対応してくれます。
書類の記入には通常1週間〜2週間程度かかることを見込んで、余裕を持ってスケジュールを立てることが大切です。
ハローワーク以外で決まってもハローワークへの報告は必須
転職サイトや転職エージェント経由で就職が決まった場合でも、ハローワークへの報告は必ず行う必要があります。
失業保険を受給している間は、ハローワークの管理下にある状態です。
就職が決まったことを報告せずに失業保険を受け取り続けると、不正受給とみなされる可能性があります。
不正受給が発覚した場合のペナルティは非常に重いです。
- 失業保険の支給停止
- 不正に受給した金額の全額返還
- 返還額の2倍の金額の納付(合計で3倍返還)
- 悪質な場合は詐欺罪で刑事告発される可能性
「ハローワーク以外で決まったから報告しなくていい」と思っている方がいるかもしれませんが、それは間違いです。
どのような経路で就職が決まった場合でも、必ずハローワークに報告してください。
報告のタイミングは、内定をもらったらできるだけ早く行うことをおすすめします。
遅くとも入社日の前日までには、ハローワークで最後の失業認定を受ける必要があります。
申請を忘れてしまった場合の対処法
「気づいたら申請期限の1ヶ月を過ぎていた」という場合でも、諦める必要はありません。
雇用保険の給付金には2年間の時効があります。
そのため、就職日の翌日から2年以内であれば、期限を過ぎていても申請することが可能です雇用保険の給付金には2年間の時効があります。
そのため、就職日の翌日から2年以内であれば、期限を過ぎていても申請することが可能です。
ただし、期限を過ぎた場合は、以下のようなデメリットがあります。
- 追加の書類や説明を求められる可能性がある
- 審査に時間がかかる可能性がある
- 時間が経つと書類の入手が難しくなる場合がある
特に、就職先に記入してもらう書類については、時間が経つと会社側の対応が難しくなることがあります。
担当者が退職していたり、当時の記録が残っていなかったりするケースもあるからです。
申請を忘れていたことに気づいたら、できるだけ早くハローワークに相談しましょう。
必要な書類や手続きの方法を教えてもらえます。
2年を過ぎると完全に時効となり、申請する権利がなくなるため、早めの対応が重要です。
再就職後すぐに退職した場合はどうなる?
「再就職手当をもらった後に、すぐ会社を辞めることになったらどうなるの?」という疑問を持つ方もいるでしょう。
結論から言うと、一度支給された再就職手当は返還する必要はありません。
再就職先を短期間で退職した場合でも、すでに受け取った再就職手当を返すよう求められることはないのです。
ただし、以下の点には注意が必要です。
- 再就職手当の支給条件の1つに「1年を超えて勤務することが確実に見込まれる」というものがあります
- 最初から短期間で辞めるつもりで申請した場合は、不正受給とみなされる可能性があります
また、再就職先を退職した後に再び失業保険を申請する場合、注意すべきことがあります。
再就職手当を受給すると、その分の日数が失業保険の支給残日数から差し引かれます。
例えば、支給残日数が100日あった状態で再就職手当をもらった場合、その後に失業保険を再申請しても、100日分はもう受け取れません。
退職後に残りの失業保険を受給できるかどうかは、受給期間(原則として離職日の翌日から1年間)内かどうかにもよります。
再就職後の退職を考えている場合は、これらの点を踏まえて慎重に判断することをおすすめします。
再就職手当のよくある疑問と回答
再就職手当については、インターネット上でもさまざまな疑問が寄せられています。
知恵袋などのQ&Aサイトでも、多くの方が質問しているテーマです。
ここでは、特によく見かける疑問とその回答をまとめました。
同じような疑問を持っている方は、ぜひ参考にしてください。
【この章で分かること】
ハローワーク以外で就職した場合、失業保険はどうなる?
ハローワーク以外で就職が決まった場合、失業保険(基本手当)の取り扱いはどうなるのでしょうか。
基本的なルールとして、就職日の前日で失業保険の支給は終了します。
これは、ハローワーク経由で就職した場合も、それ以外の経路で就職した場合も同じです。
就職後の取り扱いについてまとめると、以下のようになります。
| 状況 | 失業保険 | 再就職手当 |
|---|---|---|
| 再就職手当の条件を満たす場合 | 就職日前日で終了 | 残日数に応じた金額を一括受給 |
| 再就職手当の条件を満たさない場合 | 就職日前日で終了 | 受給できない |
再就職手当の条件を満たしていれば、残りの失業保険を一括で受け取れるイメージです。
条件を満たさない場合は、失業保険の受給権利も終了し、再就職手当ももらえません。
ただし、受給期間内(原則として離職日の翌日から1年間)であれば、再就職先を退職した後に残りの失業保険を申請できる場合があります。
詳しくはハローワークに確認することをおすすめします。
再就職手当の支給額の決め方は?もらえる金額の目安
再就職手当の金額がどのように決まるのか、改めて整理しておきましょう。
支給額は、以下の3つの要素で決まります。
- 基本手当日額(失業保険の1日あたりの金額)
- 支給残日数(再就職日の前日時点で残っている日数)
- 支給率(残日数の割合によって60%または70%)
金額の目安を知りたい場合は、以下の表を参考にしてください。
| 基本手当日額 | 支給残日数 | 支給率 | 再就職手当の目安 |
|---|---|---|---|
| 5,000円 | 60日 | 60% | 180,000円 |
| 5,000円 | 90日 | 70% | 315,000円 |
| 6,000円 | 60日 | 60% | 216,000円 |
| 6,000円 | 90日 | 70% | 378,000円 |
| 6,395円(上限) | 120日 | 70% | 537,180円 |
基本手当日額は、雇用保険受給資格者証に記載されています。
自分の金額を確認し、早めに再就職した場合と遅めに再就職した場合で、どのくらい差が出るか計算してみるとよいでしょう。
一般的に、早く再就職するほど支給残日数が多くなり、支給率も高くなるため、受け取れる金額は多くなります。
正社員以外(パート・フリーランス)でも対象になる?
「正社員じゃないと再就職手当はもらえないのでは?」と思っている方もいるかもしれません。
結論から言うと、雇用形態によって受給資格が制限されることはありません。
パート、アルバイト、契約社員、派遣社員、そしてフリーランスでも、条件を満たせば再就職手当の対象となります。
ただし、それぞれの雇用形態で注意すべきポイントがあります。
| 雇用形態 | 注意すべきポイント |
|---|---|
| パート・アルバイト | 雇用保険に加入できる労働条件か(週20時間以上など) |
| 契約社員 | 1年を超える雇用見込みがあるか(契約更新の有無) |
| 派遣社員 | 契約更新の見込みがあるか、派遣元・派遣先の関係 |
| フリーランス・個人事業主 | 事業の継続性があるとハローワークに認められるか |
フリーランスや個人事業主として開業する場合は、判断が難しくなります。
ハローワークが「事業が1年以上継続する見込みがある」と判断した場合に限り、再就職手当の対象となります。
開業届の提出や、事業計画書の提示を求められることもあります。
フリーランスとして独立を考えている方は、事前にハローワークに相談することをおすすめします。
再就職手当の使い道に決まりはある?
「再就職手当をもらったら、何に使わなければいけないという決まりはあるの?」という疑問もよく見かけます。
結論として、再就職手当の使い道に法的な制限はありません。
自由に使うことができます。
再就職手当は、早期に再就職した方へのいわば「お祝い金」のような性質を持っています。
助成金のように「この目的にしか使えない」という縛りはないため、自分の判断で使い道を決めることができます。
多くの方が再就職手当を使っている用途としては、以下のようなものがあります。
- 新しい仕事に必要なスーツや靴、カバンなどの購入
- 通勤に使う自転車や定期券の購入
- 引っ越し費用(転居を伴う転職の場合)
- 生活費の補填
- 貯金
また、再就職手当は税金がかかりません。
非課税所得として扱われるため、確定申告で申告する必要もありません。
ただし、社会保険の扶養判定においては収入としてカウントされる場合があるため、扶養に入っている方は注意が必要です。再就職手当に関するよくある質問【Q&A】
ここまでの内容を踏まえて、再就職手当に関するよくある質問をQ&A形式でまとめました。
記事の内容のおさらいとして、ぜひ確認してください。
【この章で分かること】
- Q:ハローワーク以外で再就職した場合でも手当はもらえますか?
- Q:再就職手当がもらえないのはどんなケースですか?
- Q:再就職手当は2025年に廃止されますか?
- Q:自分で求人を探して就職しても再就職手当はもらえますか?
Q:ハローワーク以外で再就職した場合でも手当はもらえますか?
A:はい、条件を満たせば受給できます。
転職サイトや転職エージェント、知人の紹介、企業への直接応募など、ハローワーク以外の経路で就職した場合でも、再就職手当の対象となります。
ただし、自己都合退職の場合は注意が必要です。
待期期間満了後の最初の1ヶ月間は、ハローワークまたは厚生労働省の許可を受けた職業紹介事業者からの紹介による就職でなければ対象になりません。
1ヶ月が経過すれば、どのような経路で就職しても問題ありません。
会社都合退職や特定理由離職者の場合は、待期期間満了後であればすぐに、どの経路で就職しても対象となります。
Q:再就職手当がもらえないのはどんなケースですか?
A:以下のような場合は受給できません。
再就職手当の対象外となる主なケースをまとめると、以下の通りです。
- 失業保険の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満の場合
- 1年以上の雇用見込みがない短期雇用の場合
- 待期期間(7日間)中に就職した場合
- 雇用保険に加入できない働き方の場合
- 離職前の会社や関連会社への再就職の場合
- 過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受給している場合
- 受給資格決定前から内定が出ていた会社への就職の場合
- 自己都合退職で、待期期間満了後1ヶ月以内にハローワーク等以外の経路で就職した場合
これらの条件に1つでも該当すると、再就職手当を受け取ることができません。
自分の状況が条件を満たしているかどうか不安な場合は、ハローワークの窓口で確認することをおすすめします。
Q:再就職手当は2025年に廃止されますか?
A:いいえ、再就職手当は廃止されません。
インターネット上で「再就職手当が廃止される」という情報を見かけることがありますが、これは誤解です。
2025年4月の雇用保険法改正で廃止されたのは「就業手当」であり、「再就職手当」ではありません。
就業手当とは、1年未満の短期雇用やアルバイトなど、再就職手当の対象とならない就業をした場合に支給されていた手当です。
この就業手当は2025年3月31日をもって廃止されました。
一方、再就職手当は従来通り継続されています。
ただし、関連する「就業促進定着手当」については、2025年4月から支給上限額が引き下げられました。
従来は40%または30%だった上限が、一律20%に変更されています。
再就職手当そのものの支給率(60%または70%)は変更されていません。
Q:自分で求人を探して就職しても再就職手当はもらえますか?
A:もらえる場合があります。退職理由とタイミングによって異なります。
会社都合退職または特定理由離職者の場合は、待期期間(7日間)満了後であれば、自分で見つけた求人に応募して就職しても再就職手当の対象となります。
自己都合退職の場合は、タイミングによって扱いが異なります。
| タイミング | 自分で見つけた求人への応募 |
|---|---|
| 待期期間満了後〜1ヶ月以内 | 対象外 |
| 1ヶ月経過後 | 対象 |
自己都合退職の方が自分で求人を探して応募する場合は、待期期間満了後1ヶ月が経過してからの就職であれば、問題なく再就職手当を申請できます。
1ヶ月以内に就職したい場合は、ハローワークまたは許可を受けた職業紹介事業者(転職エージェントなど)からの紹介を受ける必要があります。

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