失業保険を受け取るためには、認定期間中に求職活動の実績が必要です。
しかし「今すぐ本気で就職する気持ちがない」「とりあえず実績だけ作りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、制度上は実際に求職活動を行っていれば、意欲の度合いに関わらず実績としてカウントされます。
ただし、活動をしていないのに「した」と嘘の申告をするのは不正受給となり、厳しい罰則が科されます。
本記事では、失業保険における「求職活動のふり」の実態と、正しく実績を作る方法、やってはいけないNG行為について詳しく解説します。
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失業保険は求職活動の「ふり」でももらえる!ただし条件あり
失業保険を受給するためには、4週間に1回の認定日までに原則2回以上の求職活動実績が必要です。
この「求職活動」という言葉を聞くと、「本気で就職活動をしないといけないのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし結論から言えば、実際に行動さえしていれば、就職への本気度に関わらず実績として認められます。
ここで重要なのは「行動の有無」であり、「心の中の意欲」ではないという点です。
とはいえ、何も活動していないのに「活動した」と嘘をつくことは絶対にNGです。
まずは求職活動の「ふり」にも2種類あることを理解しておきましょう。
失業保険の求職活動「ふり」には2種類ある
求職活動の「ふり」という言葉には、実は大きく分けて2つの意味があります。
1つ目は、活動をしていないのに「した」と嘘の申告をするパターンです。
これは明確な不正受給にあたり、発覚した場合には厳しい罰則が科されます。
ハローワークインターネットサービスの公式サイトでも、実際には行っていない求職活動を失業認定申告書に実績として記載する行為は不正受給の典型例として挙げられています。
2つ目は、実際に活動はしているものの、就職への本気度が低いというパターンです。
たとえば「とりあえず実績のために応募した」「相談だけして帰った」といったケースがこれに該当します。
このパターンは、実際に行動を起こしている以上、制度上は正当な求職活動実績として認められます。
| 求職活動の「ふり」の種類 | 内容 | 判定 |
|---|---|---|
| 活動していないのに「した」と申告 | 虚偽の報告 | 不正受給(絶対NG) |
| 活動はしているが本気度は低い | 応募・相談などの行動あり | 実績として認められる |
この2つの違いを正しく理解しておくことが、失業保険を安全に受給するための第一歩となります。
本気じゃなくても「行動」があれば失業保険はもらえる
ハローワークでは、求職者一人ひとりの「就職したい気持ちの強さ」を直接測定する方法がありません。
そのため、実際に求人に応募したか、職業相談を受けたかなど、客観的に確認できる「行動」をもって求職活動の実績を判断しています。
つまり、内心では「すぐに就職する気はない」と思っていたとしても、ハローワークが認める活動を実際に行っていれば、それは立派な求職活動実績としてカウントされるのです。
たとえば、転職サイトから求人に応募した場合、たとえ選考に落ちても、自分から辞退しても、応募した時点で1回分の実績になります。
また、ハローワークの窓口で職業相談を受けた場合も、実際に応募しなくても相談だけで実績として認められます。
大切なのは「行動を起こしたかどうか」という一点です。
ただし、「就職する気がない」とハローワークの窓口で発言してしまうと、受給資格そのものを疑われる可能性があるため、不用意な発言は控えましょう。
求職活動の嘘の申告は高確率でバレる|罰則は給付額の最大3倍
「バレなければ大丈夫」と安易に考えて虚偽の申告をするのは、絶対にやめてください。
不正受給は高い確率で発覚します。
ハローワークでは企業への確認調査や、税務情報との照合、さらには第三者からの通報によって不正を見抜く仕組みが整っています。
ハローワークインターネットサービスの公式ページでは、不正受給が行われた場合のペナルティとして以下が明記されています。
「こういった不正行為が行われた場合、その不正行為があった日以降の日について、基本手当等が一切支給されず、不正に受給した基本手当等の相当額(不正受給金額)の返還が命ぜられます。さらに、返還が命ぜられた不正受給金額とは別に、直接不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付(いわゆる「3倍返し」)が命ぜられることとなります。」
参照:https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_dishonesty.html
具体的なペナルティ
- 不正発覚日以降の失業保険が全額支給停止
- 不正に受け取った金額の全額返還命令
- 悪質な場合は受給額の2倍の追徴金(返還分と合わせて3倍)
- 返還が遅れると年5%の延滞金が発生
- 返還に応じない場合は財産の差し押さえ
- 極めて悪質な場合は詐欺罪で刑事告訴の可能性
たとえば50万円を不正に受給した場合、最悪のケースでは150万円もの金額を支払わなければならなくなります。
さらに、将来の受給資格を失う可能性もあるため、不正受給は絶対に割に合わない行為なのです。
失業保険の求職活動「ふり」でも受給するための3つの条件
求職活動の本気度が低くても失業保険を受給することは可能ですが、そもそも失業保険を受け取るためには一定の条件を満たしている必要があります。
これらの条件をクリアしていなければ、いくら求職活動の実績を作っても給付を受けることはできません。
ここでは、失業保険の受給に必要な3つの基本条件について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
自分が受給資格を満たしているかどうか、まずは確認してみてください。
条件①|雇用保険に一定期間加入していること
失業保険を受け取るためには、離職前に一定期間以上、雇用保険に加入している必要があります。
北海道ハローワークの公式サイトでは、必要な加入期間について以下のように説明されています。
「離職した日以前2年間に、被保険者期間が通算して満12ヶ月必要です。なお、倒産・解雇等により離職された場合は、離職した日以前1年間に、被保険者期間が通算して満6ヶ月あれば受給資格を得られます。」
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-hellowork/list/sapporo/menuflame/1629_qanda/07.html
退職理由ごとに必要な加入期間
| 退職理由 | 必要な被保険者期間 | 算定期間 |
|---|---|---|
| 自己都合退職 | 通算12ヶ月以上 | 離職日以前2年間 |
| 会社都合退職(倒産・解雇など) | 通算6ヶ月以上 | 離職日以前1年間 |
| 特定理由離職者(契約満了など) | 通算6ヶ月以上 | 離職日以前1年間 |
なお、被保険者期間として1ヶ月とカウントされるのは、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月、または労働時間が80時間以上ある月です。
過去に転職経験がある方は、前職の加入期間と通算できる場合もあるため、不安な方はハローワークで確認することをおすすめします。
条件②|「失業状態」であること
失業保険はその名のとおり「失業している人」を対象とした制度です。
ここでいう「失業状態」とは、単に仕事をしていないことではありません。
厚生労働省の定義によれば、「働く意思と能力があるにもかかわらず、就職できていない状態」のことを指します。
つまり、次の仕事を探す意欲があり、いつでも働ける状態にあることが求められるのです。
以下のような状況にある方は「失業状態」とは認められず、失業保険を受給できない可能性があります。
- 病気やケガで働けない状態にある
- 妊娠・出産・育児のためすぐに働けない
- 親族の介護に専念している
- 学業や資格取得に専念している
- 家事に専念しており働く予定がない
- すでに次の就職先が決まっている
ただし、病気やケガ、出産などですぐに働けない場合は、受給期間の延長申請ができるケースもあります。
自分の状況が「失業状態」に該当するかどうか判断が難しい場合は、ハローワークの窓口で相談してみましょう。
条件③|認定日ごとに原則2回以上の求職活動実績があること
失業保険を継続して受給するためには、4週間に1回設定される「失業認定日」までに、原則として2回以上の求職活動実績を作る必要があります。
厚生労働省が公開している資料「失業の認定における求職活動実績となるもの」によると、認定期間中に求職活動実績がない場合や回数が不足する場合は、失業の認定がされず、その期間の基本手当は支給されないと明記されています。
ただし、初回の認定日については例外があります。
初回認定日は、雇用保険説明会への参加が1回分の実績としてカウントされるため、追加で1回以上の活動を行えば条件を満たせます。
また、給付制限期間がある自己都合退職の場合は、初回認定日までに必要な実績回数が異なることがあるため、説明会でしっかり確認しておきましょう。
求職活動実績の回数
| 認定日 | 必要な求職活動回数 | 備考 |
|---|---|---|
| 初回認定日 | 1回以上 | 雇用保険説明会を除いてカウント |
| 2回目以降の認定日 | 原則2回以上 | 前回認定日から今回認定日の前日まで |
| 給付制限がある場合の初回 | 3回以上 | 説明会を除いて2回以上必要 |
実績が足りないと給付が先送りになってしまうため、余裕を持って活動を行うことが大切です。
失業保険がもらえる!求職活動実績の作り方6選【ふりでもOK】
ここからは、実際にどのような活動が求職活動実績として認められるのかを具体的に紹介します。
「本気で就職するつもりがなくても大丈夫?」と不安な方もいるかもしれませんが、ここで紹介する方法はすべてハローワークが正式に認めている活動です。
自分のライフスタイルや状況に合わせて、無理なく実績を作る方法を選んでみてください。
どの方法も「実際に行動を起こすこと」がポイントです。
①転職サイト・求人サイトから応募する
最も手軽で一般的な求職活動実績の作り方が、転職サイトを使った求人への応募です。
パソコンやスマートフォンがあれば、自宅にいながらいつでも応募できるため、ハローワークに足を運ぶ時間がない方にもおすすめです。
1社への応募で1回分の求職活動実績としてカウントされます。
応募後に書類選考で落ちてしまっても、面接を辞退しても、応募した時点で実績として有効です。
失業認定申告書には「選考結果待ち」と記載すれば問題ありません。
転職サイトでの応募を実績にする際のポイント
- 大手転職サイト(リクナビNEXT、マイナビ転職、dodaなど)からの応募が一般的
- 求人を見ただけ、会員登録しただけでは実績にならない
- 必ず具体的な求人に「応募」まで完了させる
- 応募完了画面のスクリーンショットを保存しておくと安心
- 認定日の前日でも間に合うため、時間がないときに便利
ただし、同じ企業への複数回応募は基本的に1回とカウントされる点には注意してください。
②ハローワークで職業相談をする
ハローワークの窓口で職業相談を受けることも、確実に実績を作れる方法の一つです。
相談内容は難しく考える必要はありません。
「自分に合った仕事を探したい」「履歴書の書き方を教えてほしい」「この求人について詳しく知りたい」といった簡単な質問でも問題ありません。
相談が終わると、雇用保険受給資格者証に求職活動実績のスタンプを押してもらえます。
このスタンプが実績の証明となるため、必ず押してもらうのを忘れないようにしましょう。
職業相談で実績を作る際の流れ
- ハローワークの総合受付で職業相談を希望する旨を伝える
- 番号札を受け取り、順番を待つ
- 窓口で相談員と話をする(数分〜15分程度)
- 相談終了後、雇用保険受給資格者証にスタンプを押してもらう
相談だけで応募する必要はないため、短時間で実績を作りたい方には特におすすめの方法です。
なお、認定日当日に行った職業相談は「次回」の認定期間の実績としてカウントされる点には注意してください。
③就職支援セミナー・ガイダンスに参加する
ハローワークや民間の転職支援会社が主催する就職支援セミナーへの参加も、立派な求職活動実績になります。
セミナーの内容は、履歴書・職務経歴書の書き方講座、面接対策講座、業界研究セミナーなど多岐にわたります。
参加するだけで1回分の実績としてカウントされるため、就職活動のスキルアップと実績作りを同時に行えるメリットがあります。
最近ではオンラインで参加できるセミナーも増えており、自宅にいながら実績を作ることも可能です。
セミナー参加で実績を作る際に確認すべきポイント
- ハローワーク主催のセミナーは確実に実績として認められる
- 民間企業主催のセミナーは、厚生労働省認可の職業紹介事業者が行うものが対象
- 参加証明書や受付記録をもらえる場合は必ず保管しておく
- オンラインセミナーも対象となるが、事前にハローワークで確認すると安心
- ハローワークの窓口やホームページでセミナー情報を確認できる
セミナーは事前予約が必要な場合が多いため、認定日までのスケジュールに余裕を持って申し込むようにしましょう。
④転職エージェントに登録・面談する
転職エージェントとの面談も、求職活動実績として認められます。
転職エージェントとは、厚生労働省から許可を受けた有料職業紹介事業者のことで、無料で転職支援を受けられるサービスです。
登録後にキャリアアドバイザーと面談を行えば、その面談が1回分の求職活動実績になります。
エージェントを利用するメリットは、実績作りだけでなく、自分に合った求人を紹介してもらえたり、キャリア相談ができたりする点にもあります。
将来的に本格的な転職活動を始める際にも役立つため、この機会に登録しておくのも一つの手です。
転職エージェントで実績を作る際の注意点
- 厚生労働省の許可を受けた事業者であることを確認する
- 面談内容を記録しておき、失業認定申告書に記載できるようにする
- 単なる登録だけでは実績にならない場合がある
- 面談後に紹介された求人に応募すれば、さらに実績を追加できる
リクルートエージェント、マイナビエージェント、dodaエージェントなどの大手サービスは、いずれも厚生労働省認可の事業者なので安心して利用できます。
⑤企業説明会・就職フェアに参加する
合同企業説明会や転職フェア、就職イベントへの参加も求職活動実績として認められます。
これらのイベントでは、複数の企業が一堂に会し、会社説明や採用情報の提供を行っています。
参加することで、さまざまな業界や企業の情報を一度に得られるだけでなく、実績も作れる一石二鳥の方法です。
大手転職サイトが主催する転職フェアや、ハローワーク・自治体が開催する就職説明会などが代表的です。
企業説明会で実績を作る際のポイント
- 参加証明書や入場バッジがもらえる場合は保管する
- 証明書がない場合は、参加日・会場名・参加企業などをメモしておく
- イベントによっては事前予約が必要
- オンライン開催の説明会も対象になる場合がある
- ハローワークに事前確認しておくと確実
特に転職フェアは全国各地で定期的に開催されているため、日程を確認して積極的に参加してみましょう。
⑥再就職に役立つ資格試験を受験する
再就職に役立つ資格試験の受験も、求職活動実績として認められる場合があります。
対象となるのは、就職や転職に直接関係する国家資格や検定試験などです。
合格・不合格に関係なく、受験した時点で実績としてカウントされます。
たとえば、簿記検定、宅地建物取引士、ITパスポート、TOEICなど、業務に関連する資格が対象となります。
ただし、すべての資格試験が実績として認められるわけではありません。
資格試験で実績を作る際の注意点
- 就職に直接関係のある資格である必要がある
- 趣味や教養目的の資格は対象外となる可能性がある
- 受験前に必ずハローワークで対象になるか確認する
- 受験票や合否通知など、受験を証明できる書類を保管しておく
- 認定期間内に受験日があることが条件
資格取得を目指している方にとっては、学習のモチベーション維持と実績作りを両立できる方法です。
これはNG!失業保険の求職活動「ふり」でも認められない4つのケース
求職活動実績として認められる活動がある一方で、「これは求職活動にカウントされない」という行動もあります。
勘違いして実績だと思っていたのに、認定日に「回数が足りません」と言われてしまうケースは少なくありません。
ここでは、よくある間違いや、実績として認められないNG行為について解説します。
無駄な時間を使わないためにも、事前にしっかり確認しておきましょう。
NG①|転職サイトの閲覧・登録だけ
転職サイトで求人情報を見ているだけでは、残念ながら求職活動実績にはなりません。
また、転職サイトに会員登録しただけの状態も同様です。
厚生労働省の資料でも、インターネット等で求人情報を閲覧するだけでは実績として認められないと明記されています。
実績としてカウントされるためには、具体的な求人に対して「応募」というアクションを起こす必要があります。
転職サイトに関連するNG行為と、認められる行為の違い
| 行動 | 実績になるか |
|---|---|
| 転職サイトで求人を閲覧した | ならない |
| 転職サイトに会員登録した | ならない |
| 気になる求人を保存した | ならない |
| 具体的な求人に応募した | なる |
| サイト主催のセミナーに参加した | なる |
「毎日求人をチェックしています」と言っても、応募していなければ実績にはならないので注意してください。
NG②|ハローワークで求人検索のみ
ハローワークの施設内にある求人検索用のパソコンを使って求人を探しただけでは、求職活動実績として認められません。
「ハローワークに行ったから実績になるだろう」と考える方もいますが、それは誤解です。
ハローワークで実績を作るためには、窓口で職員と職業相談を行うか、具体的な求人に応募するところまで進める必要があります。
求人検索後に実績を作るための正しい流れ
- 求人検索用パソコンで気になる求人を探す
- 印刷した求人票を持って職業相談窓口へ行く
- 相談員に求人について質問する、または応募の手続きをする
- 雇用保険受給資格者証にスタンプを押してもらう
パソコンで検索しただけで帰ってしまうと、せっかくハローワークに足を運んでも実績が0回のままになってしまいます。
NG③|企業への問い合わせだけで応募なし
「この求人について詳しく聞きたい」と思って企業に電話やメールで問い合わせをすることがあるかもしれません。
しかし、問い合わせだけで応募まで至らなかった場合は、求職活動実績として認められません。
企業とのやり取りがあったとしても、正式な応募プロセスを経ていなければカウントの対象外となります。
これは、問い合わせ自体が「就職活動の一環」であっても、客観的に確認できる「応募」という行動には該当しないためです。
企業への問い合わせに関する判断基準
- 電話やメールで質問しただけ → 実績にならない
- 求人について情報収集しただけ → 実績にならない
- 正式に応募書類を提出した → 実績になる
- 企業の指定する方法で応募手続きを完了した → 実績になる
問い合わせ後に興味を持った場合は、忘れずに応募まで進めるようにしましょう。
NG④|知人からの紹介で証明がない
「知り合いから仕事を紹介してもらった」というケースもあるかもしれません。
しかし、知人からの紹介を受けたことを客観的に証明できない場合、求職活動実績として認められない可能性があります。
ハローワークでは、活動内容を確認するために証拠書類や記録の提示を求められることがあります。
知人経由の紹介は口頭でのやり取りが多く、第三者が確認できる証拠が残りにくいのが難点です。
知人からの紹介を実績にしたい場合の対処法
- 紹介を受けた企業名、日時、紹介者名を記録しておく
- 可能であれば、紹介先企業との面談記録やメールのやり取りを保管する
- 正式な応募や面接まで進めば、より確実に実績として認められる
- 不安な場合は事前にハローワークに相談して確認する
証明が難しい活動に頼るよりも、確実に実績になる方法を選ぶほうが安心です。
失業保険を求職活動の「ふり」でもらうときの3つの注意点
ここまで、求職活動の本気度が低くても失業保険を受給できることを説明してきました。
しかし、いくつかの注意点を守らないと、トラブルにつながる可能性があります。
ルールを正しく理解し、安全に失業保険を受け取るために、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
これらを守れば、制度を適切に活用しながら次のキャリアを考える時間を確保できます。
注意点①|応募した求人を何度も辞退しない
実績を作るために求人に応募したものの、選考を辞退することは問題ありません。
しかし、何度も繰り返し辞退を続けると、就職意欲を疑われる可能性があります。
特にハローワーク経由で応募した場合、企業からハローワークに連絡が入ることがあり、辞退が続くと担当者から確認を受けることがあります。
また、ハローワークの相談員との信頼関係にも影響が出かねません。
選考辞退に関して気をつけるべきポイント
- たまに辞退するのは問題ない
- 連続して何度も辞退を繰り返すのは避ける
- 辞退する場合は早めに企業に連絡する
- ハローワーク紹介の求人は特に注意が必要
- 辞退理由を聞かれた場合は正直に答える
実績目的だけで応募するのではなく、少しでも興味のある求人を選ぶようにすると、このような問題を避けやすくなります。
注意点②|活動内容は正確に申告書へ記入する
失業認定申告書には、認定期間中に行った求職活動の内容を正確に記入する必要があります。
この申告書に虚偽の内容を記載することは、不正受給に該当します。
「実際にはやっていない活動を書く」「応募していないのに応募したと書く」といった行為は、たとえ1回であっても不正です。
失業認定申告書に記入する際のポイント
- 応募した企業名、応募日、応募方法を正確に記入する
- 職業相談を受けた日付、相談内容を簡潔に記載する
- セミナー参加の場合は、参加日・主催者・内容を書く
- 不明点があれば窓口で質問してから記入する
- 記入後は内容を見直してから提出する
申告書の内容について、ハローワークが企業に確認の連絡を入れることもあります。
虚偽記載は高確率で発覚するため、必ず事実のみを記入してください。
注意点③|認定日に実績が足りないと給付が先送りになる
認定日までに必要な求職活動実績(原則2回)を満たしていない場合、その認定期間分の失業保険は支給されません。
ただし、これは「給付が打ち切られる」わけではなく、「先送りになる」だけです。
実績が不足した分の給付は、次回以降の認定期間に必要な実績を満たせば、後から受け取ることができます。
とはいえ、失業保険の受給期間は原則として離職日の翌日から1年間という制限があります。
給付の先送りが続くと、受給期間内に全額を受け取れなくなる可能性もあるため、毎回きちんと実績を作ることが大切です。
実績不足を防ぐためのアドバイス
- 認定日の1週間前には2回以上の実績を確保しておく
- 万が一のカウントミスに備えて3回作っておくと安心
- 認定日当日の活動は次回の実績になるので注意
- 急な用事で活動できなくなる可能性も考慮する
計画的に活動を進めて、確実に給付を受け取れるようにしましょう。
失業保険を求職活動の「ふり」でもらうメリット・デメリット
求職活動への本気度が低い状態で失業保険を受給することには、メリットとデメリットの両面があります。
制度を上手に活用すれば、転職活動を有利に進められる可能性がありますが、長期化すると不利益を被ることもあります。
ここでは、両方の側面を客観的に解説しますので、自分にとってどのような選択がベストかを考える参考にしてください。
メリット|生活費を確保しながら転職活動ができる
失業保険の最大のメリットは、収入がない期間でも一定の生活費を確保できる点です。
退職後に無収入の状態が続くと、焦りから条件の悪い仕事に飛びついてしまったり、十分な検討をせずに就職を決めてしまったりするリスクがあります。
失業保険を受給することで、経済的な余裕を持ちながら、自分のペースで転職活動を進められます。
失業保険を活用することで得られるメリット
- 毎月一定額の給付金で生活を維持できる
- 貯金を切り崩すペースを抑えられる
- 焦らずに自分に合った仕事を探せる
- スキルアップや資格取得の時間を確保できる
- 心身をリフレッシュしてから再スタートできる
特に、前職で疲弊してしまった方にとっては、この期間が心身を回復させる貴重な機会にもなります。
デメリット①|雇用保険の加入期間がリセットされる
失業保険を受給すると、それまで積み上げてきた雇用保険の加入期間がリセットされます。
つまり、次の会社に就職した後に再び退職することになった場合、受給資格の判定はゼロからスタートとなります。
たとえば、前職で10年間雇用保険に加入していた方が失業保険を受給すると、その10年分の加入期間はリセットされ、新しい会社での加入期間だけがカウントされます。
雇用保険の加入期間は、失業保険の給付日数にも影響します。
加入期間が長いほど、受け取れる給付日数が多くなるため、リセットされることで将来的に不利になる可能性があるのです。
加入期間リセットの影響
| 状況 | 給付日数への影響 |
|---|---|
| 加入期間10年未満(自己都合) | 90日 |
| 加入期間10年以上20年未満(自己都合) | 120日 |
| 加入期間20年以上(自己都合) | 150日 |
長期間同じ会社で働いてきた方は、このデメリットも考慮して受給を検討しましょう。
デメリット②|職歴にブランク期間ができる
失業保険を受給している期間は、当然ながら「働いていない期間」として職歴に残ります。
短期間のブランクであれば問題になることは少ないですが、長期化すると再就職に不利に働く可能性があります。
採用担当者によっては、ブランク期間が長い応募者に対して「働く意欲が低いのでは」「スキルが衰えているのでは」といった懸念を抱くことがあります。
ブランク期間が長くなることのリスク
- 面接でブランク理由を詳しく聞かれる可能性が高まる
- 即戦力を求める企業では不利になりやすい
- 業界や職種によっては最新のスキルや知識が求められる
- 仕事の感覚を取り戻すのに時間がかかる場合がある
失業保険を活用しながらも、計画的に転職活動を進め、必要以上にブランク期間を長引かせないことが大切です。
資格取得やスキルアップに取り組んでいた場合は、面接でその期間の過ごし方をポジティブにアピールすることもできます。
失業保険の求職活動「ふり」に関するよくある質問
最後に、失業保険の求職活動に関してよく寄せられる質問にお答えします。
制度の細かいルールや、具体的なケースについて疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、初心者の方が特に気になりやすいポイントをQ&A形式で解説します。
Q. 就職フェアに参加すると失業保険はもらえますか?
A. はい、就職フェアや合同企業説明会への参加は、求職活動実績として認められます。
これらのイベントは、企業の採用情報を収集し、就職活動を進めるための場として位置づけられているためです。
参加するだけで1回分の求職活動実績としてカウントされます。
ただし、実績として申告する際に参加を証明できるよう、以下の点に注意しておきましょう。
- 参加証明書や入場バッジがもらえる場合は保管しておく
- 受付で名前を記入した場合は、その記録を控えておく
- 参加した日時、会場名、主催者名をメモしておく
- オンライン開催の場合は参加履歴のスクリーンショットを保存
証拠がなくても実績として認められることはありますが、万が一の確認に備えて記録を残しておくと安心です。
Q. 失業保険の求職活動は確認されますか?
A. はい、ハローワークでは求職活動の内容を確認する調査が行われることがあります。
確認方法としては、応募先企業への連絡、税務情報との照合、求人票の履歴確認などが挙げられます。
特に、虚偽の申告が疑われる場合は、より詳細な調査が行われる可能性があります。
ハローワークが活動内容を確認するパターン
- 応募した企業に「この方から応募がありましたか」と確認の電話をする
- 住民税の課税情報から申告していない収入がないか照合する
- マイナンバーを通じて雇用保険や社会保険の加入状況を確認する
- 第三者からの通報を受けて調査を開始する
実際に活動を行っていれば何も心配する必要はありませんが、虚偽申告は高確率で発覚することを覚えておいてください。
Q. 求職活動として認められるものは何ですか?
A. ハローワークが正式に認めている求職活動実績は、大きく分けて以下のカテゴリーに分類されます。
厚生労働省の資料「失業の認定における求職活動実績となるもの」に基づいて、認められる活動をまとめます。
- 求人への応募(ハローワーク経由、転職サイト経由、企業への直接応募など)
- ハローワークでの職業相談、職業紹介
- ハローワーク主催のセミナー、講習会、ガイダンスへの参加
- 厚労省認可の民間職業紹介事業者との面談、相談
- 民間職業紹介事業者が開催するセミナー、転職フェアへの参加
- 再就職に役立つ国家資格や検定試験の受験
一方で、以下は実績として認められません。
- 転職サイトの閲覧や登録のみ
- ハローワークでの求人検索のみ
- 企業への問い合わせだけで応募なし
- 知人への紹介依頼(証明がない場合)
迷った場合は、事前にハローワークで確認することをおすすめします。
Q. 求職活動2回以上とは「2回ちょうど」でも大丈夫ですか?
A. はい、認定期間中に2回の求職活動実績があれば、条件を満たしていると認められます。
3回以上行う必要はなく、2回ちょうどで問題ありません。
ただし、実際には余裕を持って3回以上の実績を作っておくことをおすすめします。
その理由は以下のとおりです。
- 自分では2回と思っていても、カウント方法の認識違いで1回になる可能性がある
- 同じ企業への複数回応募が1回とカウントされるケースがある
- 認定日当日の活動は次回の実績となるため、勘違いしやすい
- 万が一の書類不備や記入ミスに備えられる
「2回ギリギリで大丈夫だろう」と思っていたら実績不足だった、という事態を避けるためにも、少し多めに活動しておくのが安心です。

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