結論からお伝えすると、自己都合退職でも失業保険(基本手当)は受給できます。
ただし、一定の条件を満たす必要があり、ケースによっては受給できない場合もあります。
2025年4月の法改正により、自己都合退職の給付制限期間が2ヵ月から1ヵ月に短縮されました。
以前より受給しやすくなった今、正しい知識を身につけて損なく受給することが大切です。
この記事では、失業保険がもらえないケースや対処法を初心者にもわかりやすく解説します。
- 自己都合退職でも失業保険をもらえる基本条件
- 失業保険がもらえない8つのケースと具体例
- もらえない場合の5つの代替制度・対処法
- 2025年4月の法改正による給付制限短縮の詳細
- 自己都合でも給付制限なしで受給できるケース
- 不正受給のペナルティと注意点
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自己都合退職でも失業保険はもらえる!受給の基本条件を解説
自己都合退職でも、一定の条件を満たせば失業保険(失業手当)を受け取ることができます。
「自分の都合で辞めたら受給できない」と誤解している方も多いですが、これは間違いです。
ここでは、失業保険の基本的な仕組みと受給条件について解説します。
そもそも失業保険(雇用保険の基本手当)とは
失業保険とは、正式には雇用保険の「基本手当」と呼ばれる制度です。
会社を退職して次の就職先が見つかるまでの間、生活を安定させながら求職活動に専念できるよう、国が経済的なサポートを行う仕組みとなっています。
支給される金額は、退職前の給与や年齢によって異なりますが、おおむね前職の月給の約50〜80%が支給されます。
つまり、収入が途絶えてしまう退職後の生活を支える「セーフティネット」として機能しているのです。
ただし、失業保険は「働く意思と能力がある人」が対象となります。
単に「仕事を辞めた」だけでは受給できず、積極的に求職活動を行うことが条件となる点は覚えておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 雇用保険の基本手当 |
| 目的 | 求職者の生活安定と再就職支援 |
| 支給額の目安 | 前職給与の約50〜80% |
| 管轄機関 | ハローワーク(公共職業安定所) |
自己都合退職で失業保険をもらうための3つの受給条件
自己都合退職で失業保険を受給するには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
①雇用保険に加入し保険料を支払っている
失業保険は雇用保険の制度なので、在職中に雇用保険に加入していることが大前提です。
給与明細に「雇用保険料」の控除があれば、加入していることが確認できます。
②離職日以前2年間に被保険者期間が12ヵ月以上ある
自己都合退職の場合、退職日から遡って2年間のうち、雇用保険に加入していた期間が通算12ヵ月以上必要です。
1ヵ月としてカウントされるのは、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月になります。
つまり、入社して1年未満で自己都合退職した場合は、原則として受給できません。
③就労の意思と能力があり、求職活動を行っている
失業保険は「働きたいけれど仕事が見つからない」人を支援する制度です。
そのため、ハローワークに求職の申し込みをして、積極的に就職活動を行う必要があります。
「しばらく休みたい」「働く気がない」という状態では受給できません。
自己都合退職と会社都合退職の違い
退職理由によって、失業保険の受給条件や待遇が大きく異なります。
自己都合退職と会社都合退職の主な違いを確認しておきましょう。
| 項目 | 自己都合退職 | 会社都合退職 |
|---|---|---|
| 主な例 | 転職・独立・結婚・引っ越しなど | 倒産・解雇・雇止め・リストラなど |
| 被保険者期間の条件 | 2年間で12ヵ月以上 | 1年間で6ヵ月以上 |
| 給付制限期間 | 原則1ヵ月(2025年4月以降) | なし |
| 給付日数 | 90〜150日 | 90〜330日 |
会社都合退職は「特定受給資格者」として扱われ、給付制限がなく、給付日数も多くなります。
一方、自己都合退職は給付制限期間があるものの、2025年4月の法改正で2ヵ月から1ヵ月に短縮されました。
以前と比べて、自己都合退職でも受給しやすくなったと言えるでしょう。
自己都合退職で失業保険がもらえない8つのケース
自己都合退職の場合でも失業保険は受給できますが、以下の8つのケースに該当すると受け取れません。
退職後に「もらえると思っていたのに…」と後悔しないよう、ご自身が該当しないか確認しておきましょう。
①働く意思や能力がない
失業保険は「失業状態」にある人が対象となりますが、ここでいう失業状態とは単に仕事がない状態を指すわけではありません。
「働く意思と能力があるにもかかわらず、就職できない状態」が失業状態の定義です。
そのため、以下のような場合は失業保険を受給できません。
- しばらくゆっくり休養したい
- 海外留学の予定がある
- 家事や育児に専念したい
- 当分の間働くつもりがない
ハローワークでは失業認定の際に求職活動の意思を確認します。
「すぐには働きたくない」という発言は、受給資格を失う原因になるので注意が必要です。
②病気やケガですぐに働けない状態
病気やケガで就労が困難な場合も、失業保険は受給できません。
失業保険は「働ける状態にある人」が対象だからです。
具体的には以下のようなケースが該当します。
- 肉体的・精神的な不調で働くことが難しい
- 妊娠・出産・育児ですぐに就職できない
- 介護に専念していてフルタイムで働けない
ただし、病気やケガで働けない場合は受給期間の延長申請ができます。
最長で離職日の翌日から4年間まで延長できるため、回復後に失業保険を受給することが可能です。
また、在職中から傷病で休職していた方は「傷病手当金」の対象となる可能性があります。
③雇用保険の加入期間が不足している
自己都合退職の場合、離職日以前の2年間で被保険者期間が12ヵ月以上ないと受給できません。
以下のようなケースでは加入期間が不足する可能性があります。
- 入社後1年未満で自己都合退職した
- 転職後12ヵ月未満で再度自己都合退職した
- 雇用保険に加入していなかった期間がある
なお、複数の会社での被保険者期間は通算して計算できます。
ただし、前職を退職してから次の会社に入社するまでの空白期間が1年を超えていたり、すでに失業保険を受給していた場合は通算できないので注意しましょう。
④ハローワークで失業認定を受けていない
失業保険を受給するには、4週間に1度の「失業認定」を受ける必要があります。
失業認定とは、ハローワークで行われる手続きで、失業状態であることと求職活動の実績を確認するものです。
以下の場合、失業保険が支給されない可能性があります。
- 認定日にハローワークへ行かなかった
- 求職活動実績が規定の回数に満たなかった
- 失業認定申告書の記載に不備があった
認定日に行けない場合は、事前にハローワークに連絡して日程変更の相談をしましょう。
無断で認定日を欠席すると、その期間の失業保険が支給されません。
⑤週20時間以上のアルバイト・副業をしている
失業保険を受給中でも、一定の条件を満たせばアルバイトは可能です。
しかし、週20時間以上働くと「就業している」とみなされ、失業状態ではなくなります。
失業保険受給中のアルバイトには以下の制限があります。
| 条件 | 失業保険への影響 |
|---|---|
| 週20時間以上の労働 | 失業状態ではなくなり受給停止 |
| 31日以上の雇用見込み | 雇用保険加入となり受給停止 |
| 1日4時間以上の労働 | その日の失業保険は先送り |
| 1日4時間未満の労働 | 収入額により減額される場合あり |
アルバイトをした場合は、必ず失業認定申告書に正確に記載してください。
申告漏れは不正受給とみなされる可能性があります。
⑥年金(老齢厚生年金)を受給している
65歳未満で老齢厚生年金を受給している場合、失業保険との同時受給はできません。
失業保険の受給期間中は、年金が一時停止される仕組みになっています。
どちらを受給するかは、金額を比較して検討する必要があります。
- 失業保険の方が金額が大きい場合が多い
- 年金は停止しても将来の受給額には影響しない
- 失業保険は日数に上限があるが、年金は継続受給可能
ハローワークで相談しながら、ご自身にとって有利な選択をしましょう。
⑦傷病手当金を受給している
失業保険と傷病手当金は、制度の目的が異なるため同時に受給することはできません。
失業保険は「働ける状態だが仕事が見つからない人」が対象です。
一方、傷病手当金は「病気やケガで働けない人」が対象となります。
つまり、傷病手当金を受給しているということは「働けない状態」であり、失業保険の受給資格を満たさないのです。
傷病手当金を受給している方は、回復後に失業保険の受給手続きを行いましょう。
受給期間の延長申請をしておくことも忘れずに行ってください。
⑧自営業を開始している・内定が決まっている
会社を辞めて自営業を始めた場合も、失業保険は受給できません。
自営業を行っているということは、失業状態ではないためです。
また、すでに再就職先の内定が決まっている場合も対象外となります。
ただし、以下のケースでは受給できる可能性があります。
- 失業後の求職活動中に創業の準備・検討を行っている
- 自営業を始める前の準備段階にある
内定が決まった後も、入社日までの期間は失業保険を受給できる場合があります。
詳しくはハローワークに確認しましょう。自己都合退職で離職票を発行してもらえない場合の対処法
失業保険の申請には離職票が必須ですが、会社が発行してくれないケースもあります。
離職票がないと失業保険の手続きを進められないため、早急に対処する必要があります。
ここでは、離職票がもらえない場合の原因と具体的な対処法を解説します。
離職票がもらえない主なケース
離職票が届かない原因には、いくつかのパターンがあります。
会社が退職を認めていない
退職の意思を伝えたにもかかわらず、会社側が退職を認めず、手続きを進めないケースがあります。
特に退職時にトラブルがあった場合や、会社の引き止めが強かった場合に起こりやすい問題です。
会社が雇用保険に未加入だった
そもそも会社が雇用保険に加入していなかった場合、離職票は発行されません。
給与明細を確認し、「雇用保険料」の控除があるかどうかチェックしましょう。
担当者の対応が遅い・忘れている
単純に人事担当者が手続きを忘れている、または繁忙期で対応が遅れているケースもあります。
会社は退職日の翌々日から10日以内にハローワークへ書類を提出する義務があります。
会社が離職票を発行しない場合の3つの対処法
離職票が届かない場合は、以下の手順で対処しましょう。
①会社へ発行依頼を再度行う
まずは電話やメールで人事担当者に連絡し、離職票の発行状況を確認します。
連絡した記録を残すため、メールでの依頼も併用するのがおすすめです。
②ハローワークに相談して会社へ催促してもらう
会社に連絡しても対応してもらえない場合は、ハローワークに相談しましょう。
ハローワークから会社に対して、離職票の発行手続きを行うよう督促してもらえます。
③ハローワークに直接離職の届出を行う
それでも会社が対応しない場合、ハローワークで「雇用保険被保険者資格喪失確認請求」を行うことができます。
会社を離職した事実を示す書面(退職証明書など)があれば、ハローワークの所長の職権で離職票を発行してもらえる場合があります。
なお、離職票が届かなくても、退職から12日経過すれば失業保険給付の仮手続きが可能です。
仮手続きをしておくことで、正式な離職票が届き次第、スムーズに受給を開始できます。
雇用保険法では、会社が離職票の発行を拒むことは違法であり、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
自己都合退職で失業保険がもらえない場合の5つの対処法・代替制度
失業保険の受給条件を満たせない場合でも、生活を支える代替制度があります。
収入が途絶えて困っている方は、以下の5つの制度を活用できるか確認してみましょう。
①傷病手当金を申請する(病気・ケガの場合)
病気やケガで働けない状態であれば、傷病手当金を申請できる可能性があります。
傷病手当金は健康保険から支給され、給与のおよそ3分の2が最長1年6ヵ月受給可能です。
傷病手当金の受給条件は以下の通りです。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 業務外の病気やケガ | 仕事中や通勤中のケガは労災保険の対象 |
| 連続3日以上の休業 | 4日目から支給対象 |
| 給与が支払われない | 給与が支払われる場合は減額または不支給 |
| 健康保険の被保険者 | 在職中に加入していることが条件 |
傷病手当金で療養し、回復後に失業保険を受給するという流れも可能です。
ただし、同時受給はできないため、切り替えのタイミングには注意しましょう。
②求職者支援制度を活用する
雇用保険に加入できなかった方や、失業保険の受給が終了した方は求職者支援制度を活用できます。
この制度では、月10万円の生活支援(職業訓練受講給付金)を受けながら、無料の職業訓練を受講できます。
「求職者支援制度は、再就職、転職、スキルアップを目指す方が月10万円の生活支援の給付金を受給しながら、無料の職業訓練を受講する制度です」
出典:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html
職業訓練受講給付金を受けるための主な要件は以下の通りです。
- 本人収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 訓練の8割以上に出席している
ハローワークが職業訓練から就職まで一貫してサポートしてくれるので、スキルアップしながら再就職を目指せます。
③生活困窮者自立支援制度を利用する
生活に困窮している方は、生活困窮者自立支援制度を利用できます。
市区町村の窓口で相談でき、以下のような支援を受けられます。
- 住居確保給付金:家賃相当額を支給(原則3ヵ月、最長9ヵ月)
- 就労支援:就職活動のサポートや職業訓練の紹介
- 自立相談支援:生活全般の困りごとを相談できる
- 一時生活支援:住居を失った方への一時的な宿泊場所と食事の提供
まずはお住まいの市区町村の福祉課や社会福祉協議会に相談してみましょう。
④生活福祉資金貸付制度を検討する
低所得世帯や失業中の方は、生活福祉資金貸付制度を利用できる場合があります。
この制度では、低金利または無利子でお金を借りることができます。
主な貸付の種類は以下の通りです。
| 種類 | 内容 | 貸付限度額 |
|---|---|---|
| 総合支援資金 | 生活再建までの生活費 | 単身月15万円/2人以上月20万円 |
| 緊急小口資金 | 緊急かつ一時的に必要な費用 | 10万円以内 |
申し込みは社会福祉協議会で行います。
審査がありますが、担保や保証人が不要な場合も多いので、困っている方は相談してみてください。
⑤障害年金の受給を検討する(うつ病等の場合)
精神疾患や身体の障害で長期間働けない場合は、障害年金の受給を検討しましょう。
障害年金は、病気やケガで生活や仕事が制限される場合に支給される年金です。
うつ病や適応障害などの精神疾患も対象となります。
受給するには、初診日から1年6ヵ月経過後に障害状態にあることなどの条件があります。
障害年金と失業保険は同時に受給できる場合もあるため、詳しくは年金事務所に相談してみてください。
【2025年4月改正】自己都合退職の給付制限期間が短縮された
2025年4月の雇用保険法改正により、自己都合退職者の給付制限期間が大幅に短縮されました。
この改正は、転職をしやすい環境を整え、労働市場の流動性を高めることを目的としています。
改正内容を詳しく解説します。
給付制限期間が2ヵ月から1ヵ月に短縮
2025年4月1日以降に離職した方から、自己都合退職の給付制限期間が2ヵ月から1ヵ月に短縮されました。
| 項目 | 改正前(〜2025年3月) | 改正後(2025年4月〜) |
|---|---|---|
| 給付制限期間 | 原則2ヵ月 | 原則1ヵ月 |
| 受給開始の目安 | 退職後約2ヵ月半 | 退職後約1ヵ月半 |
この変更により、離職してから約1ヵ月半程度で失業保険を受け取れるようになりました。
ただし、5年以内に3回以上自己都合退職をしている場合は、給付制限が3ヵ月となります。
短期間での退職を繰り返している方は注意が必要です。
なお、この改正は離職日を基準としています。
2025年3月31日以前に退職した方は、改正前の2ヵ月の給付制限が適用されます。
教育訓練受講で給付制限が解除される新制度
2025年4月からは、一定の教育訓練を受講することで給付制限が完全に解除される制度も始まりました。
対象となるのは、教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練等です。
この制度を利用すると、7日間の待機期間終了後すぐに失業保険の受給を開始できます。
制度を利用するための条件は以下の通りです。
- 離職日前1年以内、または離職後に教育訓練を受講していること
- 2025年4月1日以降に受講を開始した教育訓練であること
- 受講開始以降、受給資格決定日までにハローワークに申し出ること
この制度により、スキルアップしながら早期に失業保険を受け取ることが可能になりました。
キャリアチェンジを考えている方には特におすすめの制度です。
自己都合退職でも給付制限なしで失業保険をもらえるケース
自己都合退職でも、特定の条件に該当すれば給付制限なしで失業保険を受け取れます。
該当するケースと必要な証拠について解説します。
「特定理由離職者」に認定されるケース
「特定理由離職者」に認定されると、自己都合退職でも給付制限なしで失業保険を受給できます。
以下のようなケースが該当します。
有期契約の更新が認められなかった場合
契約社員やパートなどで、契約の更新を希望したにもかかわらず、会社から更新を拒否された場合が該当します。
心身の不調で退職した場合
うつ病や適応障害などの精神疾患、持病の悪化などで働き続けることが困難になった場合です。
医師の診断書があると認定されやすくなります。
妊娠・出産・育児のため退職した場合
妊娠や出産、育児のためにやむを得ず退職した場合も特定理由離職者に該当します。
家族の介護・看護が必要になった場合
親や配偶者の介護・看護が必要になり、働き続けることが困難になった場合です。
配偶者の転勤で通勤困難になった場合
配偶者の転勤に伴い、通勤が困難になったために退職した場合も対象となります。
「会社都合」に変更できる可能性があるケース
一度「自己都合退職」として処理されても、以下のような事情があれば「会社都合退職」に変更できる可能性があります。
- パワハラ・セクハラを受けていた
- 月45時間を超える長時間労働が続いていた
- サービス残業を強いられていた
- 給与の未払いや不当な減額があった
- 労働条件が当初の契約と大きく異なっていた
- 退職を強要された
ハローワークに相談し、事実を証明できれば離職理由が変更される場合があります。
離職理由は失業保険の給付日数や給付制限に大きく影響するため、心当たりがある方は必ず相談しましょう。
証拠を残しておくことが重要
特定理由離職者や会社都合退職として認定されるには、客観的な証拠が必要です。
以下のようなものを事前に準備・保管しておきましょう。
| 証拠の種類 | 内容 |
|---|---|
| 医師の診断書 | 心身の不調で退職した場合に必要 |
| 録音・録画データ | パワハラやセクハラの証拠として有効 |
| 給与明細・タイムカード | 長時間労働や未払い残業代の証明 |
| メールやチャットの履歴 | ハラスメントや退職強要の証拠 |
| 雇用契約書 | 労働条件の相違を証明 |
退職後に証拠を集めるのは難しいため、在職中から記録を残しておくことが大切です。自己都合退職と会社都合退職で異なる受給日数と受給金額
失業保険の給付日数や金額は、退職理由や年齢、雇用保険の加入期間によって大きく変わります。
自己都合と会社都合の違いを確認しましょう。
【自己都合退職】失業手当の給付日数
自己都合退職の場合、給付日数は90日〜150日となります。
年齢に関係なく、雇用保険の被保険者期間のみで決まります。
| 被保険者期間 | 給付日数 |
|---|---|
| 1年以上10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
自己都合退職の場合、7日間の待機期間に加えて、原則1ヵ月(2025年4月以降)の給付制限期間があります。
給付制限期間を経過後に失業保険の支給が始まります。
【会社都合退職】失業手当の給付日数
会社都合退職(特定受給資格者)の場合、給付日数は90日〜330日と大幅に増えます。
年齢と被保険者期間の両方で決まるため、条件によっては自己都合の2倍以上になることもあります。
| 年齢 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | – |
| 30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60歳以上65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
会社都合退職の場合、給付制限がなく、7日間の待機期間後すぐに支給が始まります。
失業手当の基本手当日額の計算方法
失業保険の1日あたりの支給額(基本手当日額)は、以下の手順で計算されます。
①賃金日額を計算する
退職前6ヵ月の給与総額(賞与を除く)÷180日=賃金日額
②基本手当日額を計算する
賃金日額×給付率(50〜80%)=基本手当日額
給付率は賃金日額によって異なり、賃金が低いほど高く(約80%)、高いほど低く(約50%)設定されています。
また、基本手当日額には年齢別の上限額があります。
| 年齢 | 上限額(2025年度) |
|---|---|
| 29歳以下 | 6,945円 |
| 30〜44歳 | 7,715円 |
| 45〜59歳 | 8,490円 |
| 60〜64歳 | 7,294円 |
※上限額は毎年8月に改定されます。
自己都合退職で失業保険がもらえないときに活用できる再就職支援
失業保険がもらえない場合でも、再就職を支援する制度があります。
早期再就職を目指す方は以下の制度も活用しましょう。
再就職手当の活用
失業保険の受給中に早期に再就職が決まった場合、再就職手当を受け取れます。
再就職手当は、失業保険の残日数に応じて一括で支給される手当です。
| 残日数 | 支給額 |
|---|---|
| 3分の2以上残っている | 基本手当日額×残日数×70% |
| 3分の1以上残っている | 基本手当日額×残日数×60% |
例えば、基本手当日額が5,000円で、90日の給付日数のうち60日残っている場合は以下の通りです。
5,000円×60日×70%=21万円
早く再就職すればするほど多くの手当を受け取れるため、就職活動のモチベーションにもなります。
また、再就職後に給与が下がった場合は就業促進定着手当も受給できる可能性があります。
職業訓練の受講
ハローワークでは、再就職に向けた職業訓練を実施しています。
職業訓練は原則無料で受講でき、以下のようなスキルを身につけることができます。
- パソコンスキル・事務系
- 介護職員初任者研修
- Webデザイン・プログラミング
- 簿記・経理
- 医療事務
失業保険を受給しながら訓練を受講できるだけでなく、訓練期間中は給付日数が延長されるメリットもあります。
キャリアアップや異業種への転職を考えている方は、積極的に活用しましょう。
自己都合退職の失業保険に関するよくある質問(FAQ)
失業保険に関して、よく寄せられる質問と回答をまとめました。
疑問点がある方は参考にしてください。
Q. 自己都合退職でも失業手当は受け取れる?
A. 受給条件を満たせば受け取れます。
自己都合退職でも、以下の条件を満たしていれば失業保険を受給できます。
- 雇用保険に加入していた
- 離職日以前2年間に被保険者期間が12ヵ月以上ある
- 働く意思と能力があり、求職活動を行っている
2025年4月以降の退職であれば、給付制限期間は原則1ヵ月となっています。
Q. ハローワークで言ってはいけないことはある?
A. 就労意思がないことを示す発言は避けましょう。
以下のような発言は、失業保険の受給資格を失う原因になります。
- 「しばらく働きたくない」「休みたい」
- 「すでに就職先が決まっている」(虚偽の場合)
- 「副業で収入がある」を申告しない
アルバイトや副業をした場合は、必ず正確に申告してください。
Q. 失業保険がもらえないケースの具体例は?
A. 主に以下のようなケースが該当します。
- 被保険者期間が12ヵ月未満
- 病気やケガですぐに働けない状態
- 週20時間以上のアルバイトをしている
- 年金や傷病手当金を受給中
- 自営業を始めている
- 働く意思がない
これらに該当する場合は、代替制度の活用を検討しましょう。
Q. 自己都合でも給付制限がなしになるケースは?
A. 以下の場合は給付制限なしで受給できます。
- 特定理由離職者に認定される場合(病気、契約満了、家庭の事情など)
- 教育訓練を受講した場合(2025年4月以降)
- 会社都合に変更が認められた場合(パワハラ、長時間労働など)
心当たりがある方は、ハローワークに相談してみてください。
Q. 失業保険の審査は厳しい?
A. 条件を満たしていれば問題なく受給できます。
失業認定では、主に以下の点が確認されます。
- 働く意思と能力があるか
- 求職活動の実績があるか(原則、認定期間中に2回以上)
- アルバイトなどの申告に虚偽がないか
不正受給を防ぐための調査は行われますが、正直に申告していれば特に心配する必要はありません。

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