長期インターンで営業職を選ぶと就活はどう変わるのか
「長期インターンを始めたいけど、営業職ってどうなんだろう」と悩んでいる就活生は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、営業の長期インターンは就活において再現性の高い実績になります。
なぜなら、営業は「数字で語れる経験」だからです。
アポを何件取ったのか、商談化率はどうだったのか、受注にどうつなげたのか。
こうした成果を定量的に示せることが、エントリーシートや面接の場で大きな武器になります。
もちろん、営業インターンが万人に向いているわけではありません。
ただ、就活の場面で「自分が何をして、どんな成果を出したか」を語れる経験が求められている以上、営業はその問いにもっとも答えやすい職種のひとつです。
文部科学省・厚生労働省・経済産業省が連名で公表している「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」でも、就業体験を通じた職業意識の形成やキャリア教育の重要性が示されています。
「インターンシップは、学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」
引用元:文部科学省・厚生労働省・経済産業省「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/sangaku2/1346604.htm)
特に長期インターンでは実際のビジネス現場に数か月単位で関わるため、短期インターンよりも実践的な成果を残しやすいのが特徴です。
この記事では、営業の長期インターンに関心がある就活生に向けて、選び方のポイントや注意点、就活での活かし方を詳しく解説していきます。
営業インターンの経験がガクチカとして評価される理由
就活の面接で必ずといっていいほど聞かれる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」。
長期インターンで営業を経験した学生が強いのは、成果を数値で語れるという点にあります。
たとえば、「1日30件のテレアポを3か月間続けて、アポ獲得率を5%から12%に改善しました」と言えたらどうでしょうか。
面接官からすると、行動量・工夫・成長の3つが一度に伝わるエピソードになります。
サークルやアルバイトの経験では、こうした定量的な成果を示すのが難しいケースも少なくありません。
営業の長期インターンがガクチカとして評価されやすいのは、次のような理由があります。
- 成果が数字(件数・率・金額)で明確に表せる
- PDCAサイクルを回した過程を具体的に説明できる
- 社会人と同じ環境で働いた事実そのものが差別化になる
- 失敗や挫折からの立て直しエピソードを語りやすい
ここで気になるのが、「何か月くらい続ければガクチカとして使えるの?」という疑問でしょう。
目安としては、最低でも3か月以上の継続が必要です。
1〜2か月では業務に慣れた段階で終わってしまい、自分なりの工夫や成長を語るには期間が足りません。
できれば6か月以上続けると、成果の改善プロセスや後輩指導の経験など、より厚みのあるエピソードをつくることができます。
営業インターン経験者の内定先と就活での立ち回り
営業の長期インターンを経験した学生は、就活本番でどのような立ち回りをしているのでしょうか。
実際のところ、営業インターン経験者が有利になるのは営業職の選考だけではありません。
コンサルティングファーム、広告代理店、人材業界、SaaS企業など、顧客折衝やコミュニケーション力が求められる業界全般で評価される傾向があります。
営業インターン経験者が就活で有利に働きやすい場面を整理すると、以下のようになります。
場面
営業インターン経験者が有利な理由
ES(ガクチカ)
数値ベースの実績が書けるため、説得力が高い
グループディスカッション
顧客視点で課題を整理する思考が身についている
個人面接
対人コミュニケーション力が鍛えられており、受け答えに慣れている
最終面接
ビジネスの現場経験があるため、入社後の活躍イメージを持ってもらいやすい
また、長期インターンから直接そのまま内定につながるケースも珍しくありません。
インターン先の企業で成果を出し、信頼関係を構築できていれば、選考プロセスの一部が免除されたり、早期に内定が出たりすることがあります。
ただし、すべてのインターン先が内定直結型というわけではないため、事前に確認しておくことが大切です。
重要なのは、「営業インターンをやったから内定がもらえる」のではなく、そこで得た経験をどう伝えるかにかかっているということです。
営業インターンの種類と業務内容を正しく理解する
「営業の長期インターン」と一口に言っても、その業務内容は企業によってかなり異なります。
求人サイトで「営業職」と書かれていても、実際にはテレアポだけを担当する場合もあれば、商談やクロージングまで任される場合もあります。
ここで重要なのは、営業のどのプロセスを経験するかによって、得られるスキルがまったく違ってくるという点です。
営業職のインターンシップの内容を正しく理解しておくことで、「思っていた仕事と違った」というミスマッチを防ぐことができます。
営業プロセスを大まかに分類すると、次のようなステップに分かれます。
- リスト作成やターゲット選定(準備段階)
- テレアポやメール営業によるアポイント獲得(新規開拓)
- ヒアリングや提案を行う商談(クロージング前段階)
- 契約締結やアフターフォロー(クロージング以降)
長期インターン生の場合、最初の1〜2か月はアポイント獲得フェーズを担当し、成果や適性に応じて商談やクロージングへとステップアップしていくのが一般的な流れです。
自分がどの段階まで経験できるのかは、応募前に必ず確認しておきましょう。
テレアポ・インサイドセールス・フィールドセールスの違い
営業インターンの求人でよく目にする職種名に、テレアポ、インサイドセールス、フィールドセールスがあります。
どれも「営業」であることに変わりはありませんが、業務の範囲や求められるスキルには大きな違いがあります。
それぞれの違いを整理してみましょう。
職種
主な業務
得られるスキル
テレアポ
電話で新規顧客にアプローチし、商談のアポイントを取る
トーク力、メンタル耐性、行動量を維持する習慣
インサイドセールス
問い合わせがあった見込み顧客に対して電話やオンラインで営業する
ヒアリング力、課題発見力、CRMツールの活用スキル
フィールドセールス
対面やオンラインで商談・提案・クロージングまでを担当する
プレゼン力、交渉力、提案資料の作成スキル
テレアポは営業の入口として多くのインターン生が最初に経験する業務です。
「ひたすら電話をかけるだけ」というイメージを持つ人もいますが、トークスクリプトを自分なりに改善したり、効果的なアプローチ方法を考えたりと、工夫の余地は十分にあります。
一方、インサイドセールスは近年SaaS企業を中心に導入が進んでいる営業手法で、すでに自社サービスに関心を示している見込み顧客(リードと呼ばれます)に対してアプローチするため、テレアポとは異なる思考力が求められます。
フィールドセールスは商談からクロージングまでを一気通貫で担当するため、裁量が大きい反面、求められるスキルレベルも高くなります。
長期インターンでフィールドセールスまで経験できる企業は限られていますが、もしチャンスがあればかなり濃い経験を積むことができるでしょう。
法人営業と個人営業で身につくスキルはどう変わるか
営業インターンを選ぶ際のもうひとつの大きな分岐点が、法人営業(BtoB)と個人営業(BtoC)のどちらを経験するかという点です。
それぞれで相手にする顧客が異なるため、身につくスキルにも違いが出てきます。
法人営業では企業の担当者や決裁者を相手にするため、論理的な提案力やビジネス的な思考力が鍛えられます。
扱う金額も大きくなりやすく、1件の受注に至るまでのプロセスが長いため、粘り強くフォローを続ける力も身につきます。
個人営業では一般消費者を相手にするため、共感力や信頼構築のスピードが重要になります。
1件あたりの商談サイクルが短い分、数をこなすことで瞬発力や臨機応変な対応力が磨かれます。
将来のキャリア志向に合わせて選ぶのがおすすめです。
- コンサルや法人向けSaaSなど、BtoBの仕事に興味がある → 法人営業のインターン
- 不動産、保険、人材紹介など、個人と向き合う仕事に興味がある → 個人営業のインターン
- まだ方向性が定まっていない → 法人営業の方が汎用的なスキルが身につきやすい
なお、長期インターンの営業求人で圧倒的に多いのは法人営業のテレアポです。
まずは法人営業から始めてみて、自分の適性を見極めるという選び方も十分にありでしょう。
営業以外の職種と迷っている人へ
「長期インターンは始めたいけど、営業じゃなくてもいいのでは?」と考えている人も多いかもしれません。
実際、長期インターンにはマーケティング、企画、エンジニア、ライターなど、営業以外の職種もたくさんあります。
営業と他の職種のどちらを選ぶか迷ったときは、自分が「どんなスキルを身につけたいか」で判断するとよいでしょう。
それぞれの職種で得られる経験を簡単に比較してみます。
職種
主に鍛えられるスキル
こんな人に向いている
営業
コミュニケーション力、数値管理力、メンタル耐性
人と話すのが好き、成果を数字で実感したい
マーケティング
分析力、企画力、データに基づく意思決定
数字の裏側を考えるのが好き、戦略を立てたい
企画
課題設定力、プロジェクト推進力
ゼロからものを考えるのが好き
エンジニア
プログラミングスキル、論理的思考力
ものづくりが好き、技術を磨きたい
営業職は「未経験歓迎」の求人が多く、特別なスキルがなくても始めやすいのが大きな利点です。
一方で、マーケティングや企画の長期インターンは募集枠が少なく、選考倍率が高い傾向にあります。
「まずは社会人としての基礎力を幅広く身につけたい」という人には、営業からスタートするのが現実的な選択肢になるでしょう。
もちろん、営業を経験した後にマーケティングや事業企画にステップアップするケースもあるため、最初の一歩として営業を選ぶことに損はありません。
「営業インターンはやめとけ」と言われる理由を冷静に分析する
SNSや口コミサイトで「営業インターン やめとけ」「営業インターン きつい」「営業インターン 意味ない」といった声を目にしたことがある人もいるでしょう。
こうしたネガティブな意見があること自体は事実です。
ただし、大切なのは「なぜそう言われるのか」を理解したうえで、自分にとってどうなのかを判断することです。
闇雲に怖がって選択肢を狭めるのも、ネガティブな声を無視して飛び込むのも、どちらも得策ではありません。
厚生労働省が公表している「労働条件に関する総合情報サイト(確かめよう労働条件)」では、インターンシップであっても労働者性が認められる場合は労働基準法が適用されることが明示されています。
「インターンシップにおける学生についても、直接生産活動に従事し、その作業による利益・効果がその事業場に帰属し、かつ事業場と学生との間に使用従属関係が認められる場合には、その学生は労働者に該当する」
引用元:厚生労働省「確かめよう労働条件」(https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/)
つまり、正当な対価が支払われなかったり、過度なノルマを課されたりする環境は、そもそも法的に問題がある可能性があるのです。
「やめとけ」という声の背景にある構造を理解して、自分にとって適切な環境を選ぶことが何より重要です。
「きつい」と感じる人に共通する3つのパターン
営業インターンを「きつい」と感じる人には、いくつかの共通したパターンがあります。
すべての人にとってきついわけではなく、きつさの原因を分解すると、自分が耐えられるタイプのきつさかどうかが見えてきます。
営業インターンで「きつい」と感じやすい代表的なパターンは次の3つです。
パターン1:成果プレッシャーに追い込まれるケース
営業は成果が数字で見える仕事です。
アポが取れない日が続いたり、同期と比較されたりすることで精神的な負荷がかかることがあります。
ただし、この種のプレッシャーは社会人になっても避けられないものです。
インターンの段階で経験しておくことで、耐性がつくという見方もできます。
パターン2:単純作業の繰り返しに飽きるケース
テレアポを毎日何十件もかけ続ける業務が中心だと、やりがいを見失いやすくなります。
「同じことの繰り返しでスキルが伸びている実感がない」と感じるのがこのパターンです。
この場合、企業側にステップアップの仕組みがあるかどうかが重要な判断基準になります。
パターン3:企業との相性が合わないケース
- 質問しても先輩がフォローしてくれない
- 研修がなくいきなり実務に放り込まれる
- 社風やコミュニケーションスタイルが自分と合わない
こうした環境面のミスマッチは、営業職に限った話ではありません。
きつさの原因が「営業そのもの」なのか「環境」なのかを切り分けて考えることが大切です。
「意味ない」と後悔する人が見落としていたこと
「営業インターン 意味ない」と感じてしまう人に共通しているのは、インターンに参加する前の目的設定が曖昧だったケースです。
「なんとなく長期インターンをやった方がいいと聞いたから」「ガクチカのネタがほしかったから」という動機でスタートすると、日々の業務に意味を見出せなくなりがちです。
営業インターンが「意味ある経験」になるかどうかを分けるのは、以下のようなポイントです。
意味ある経験になる人
意味ないと感じてしまう人
「営業力をつけたい」など目的が明確
「とりあえずやってみよう」で目的が曖昧
自分の行動を振り返り、改善を続ける
言われた通りにこなすだけで終わる
上司や先輩からフィードバックをもらう環境にいる
フィードバックがなく、自分の成長がわからない
成果だけでなくプロセスにも目を向けている
成果が出ないとすぐに「意味ない」と結論づける
特に重要なのが、フィードバック環境の有無です。
どんなに頑張っていても、自分の営業トークの何が良くて何が悪いのかを客観的に指摘してもらえないと、成長スピードは大幅に落ちます。
インターンに申し込む前に、「週次で振り返りミーティングはありますか」「営業ロープレの機会はありますか」といった質問をしてみることをおすすめします。
逆に言えば、目的意識を持ち、フィードバックを受けながら改善を重ねられる環境であれば、営業インターンは就活でも社会人になってからも活きる、非常に濃い経験になるはずです。
怪しい営業インターンを見抜くためのチェックリスト
「営業インターンに興味はあるけど、怪しい企業に当たったらどうしよう」という不安を抱えている人は少なくありません。
実際、インターンを名目にして学生を低賃金で働かせたり、知人への営業を強要したりする悪質なケースが一部に存在するのも事実です。
こうした怪しい営業インターンに引っかからないためには、応募前の段階でいくつかのポイントをチェックする習慣をつけることが大切です。
国民生活センターにも、学生を対象としたビジネス関連のトラブル相談が寄せられています。
「友人から誘われてセミナーに参加したら、高額な商材を勧められた」「インターンと聞いていたのに実質的には販売の仕事だった」
引用元:独立行政法人国民生活センター「若者のトラブル」(https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/wakamono.html)
こうしたトラブルを避けるためにも、求人情報を鵜呑みにせず、自分の目で確かめる姿勢が必要です。
ここからは、怪しい営業インターンを見抜くための具体的な視点を解説していきます。
完全成果報酬制の求人に飛びつく前に確認すべきこと
営業インターンの求人でよく見かけるのが「完全成果報酬制」という給与形態です。
これは、アポイントの獲得や契約の成立など、成果に応じて報酬が支払われる仕組みを指します。
「頑張れば頑張るほど稼げる」と聞くと魅力的に感じるかもしれませんが、注意すべきポイントがいくつかあります。
完全成果報酬制の求人で確認しておきたい点は以下の通りです。
- 成果が出なかった場合の最低保証(時給保証)はあるか
- 研修期間中も報酬は支払われるか
- 1件あたりの報酬金額と、平均的にどのくらいの成果が出ているか
- 交通費や通信費などの経費は自己負担か
「完全成果報酬制=怪しい」と一概には言えません。
中にはきちんとした研修を行い、成果を出せる仕組みを整えたうえで成果報酬制を採用している企業もあります。
ただし、時給保証がまったくなく、研修期間もゼロで「すぐに成果を出してください」というスタンスの企業は注意が必要です。
特に未経験の学生がいきなり成果を出すのは難しいため、最初の1〜2か月の保証があるかどうかはしっかり確認しましょう。
求人票・面接で見るべき5つの危険サイン
怪しい営業インターンには、求人票や面接の段階で見抜けるサインがいくつかあります。
以下の5つに当てはまる場合は、応募を慎重に検討したほうがよいでしょう。
1. 業務内容の説明が極端にあいまい
「営業全般をお任せします」「幅広い業務に携われます」とだけ書かれていて、具体的に何を売るのか、どんな手法で営業するのかが明示されていない場合は要注意です。
2. 研修制度やサポート体制の記載がない
未経験の学生を受け入れるにもかかわらず、研修やOJTに関する説明がない企業は、インターン生を育てる意識が低い可能性があります。
3. 知人・友人への営業を求められる
いわゆる「モバイルプランナー」のように、自分の人間関係を使った営業を強要されるケースです。
これはインターンというよりも、学生の人脈を利用したビジネスに近いため、避けるのが無難です。
4. 面接で労働条件の説明がほとんどない
勤務時間、給与体系、交通費の有無など、基本的な労働条件を面接で説明しない企業は信頼性に欠けます。
5. 「すぐに月○○万円稼げる」と過度に高収入をアピールしている
現実的でない収入例ばかりを強調する求人は、誇大広告の可能性があります。
実際の平均報酬額を質問してみて、はぐらかされたら注意してください。
信頼できるインターン先を探すには、運営元がしっかりしている求人サイトを活用するのがもっとも確実な方法です。
当サイトでは企業の審査を行ったうえで求人を掲載しているため、安心してインターン先を探すことができます。
成長できる営業インターン先の選び方
怪しい企業を避けることと同じくらい大切なのが、「自分が成長できる環境かどうか」を見極めることです。
営業インターンのおすすめ先を探すときに、給与や勤務地だけで選んでしまう人は少なくありません。
しかし、本当に成長できるかどうかは、企業の受け入れ体制や任せてもらえる業務の幅によって大きく変わります。
ここでは、長期インターン先を選ぶうえで知っておきたい判断軸を紹介します。
自分に合った営業インターンを見つけるために、以下の3つの視点を持っておきましょう。
- 企業の規模感(大手かベンチャーか)
- 受け入れ体制の充実度(メンター制度やフィードバック環境)
- 選考を突破するための準備(自分の見せ方)
それぞれ詳しく解説していきます。
大手企業とベンチャーで経験できることの違い
営業の長期インターンは大手企業でもベンチャー企業でも募集されていますが、それぞれで得られる経験には明確な違いがあります。
「大手だから良い」「ベンチャーだから成長できる」と単純に比較するのではなく、自分がどんな経験を求めているかで選ぶことが重要です。
比較項目
大手企業
ベンチャー企業
研修制度
体系的なプログラムが整っていることが多い
OJT中心で、自ら学ぶ姿勢が求められる
業務の裁量
担当範囲が限定的になりがち
営業以外の業務にも関われることがある
ブランド力
就活で社名が伝わりやすい
「何をしたか」を自分の言葉で説明する力が必要
スピード感
意思決定に時間がかかることがある
変化が早く、柔軟に動ける
社員との距離
部署が大きく、関わる社員が限定される
経営層や他部署との距離が近い
大手企業のインターンは研修が手厚い反面、インターン生に任される業務の範囲が狭くなりがちです。
一方、ベンチャー企業では営業だけでなくマーケティングや事業企画の一部にも関われるチャンスがある反面、自分で学び取る主体性が欠かせません。
「まずは基礎をしっかり学びたい」なら大手企業、「裁量をもってガツガツ動きたい」ならベンチャー企業が合いやすいでしょう。
受け入れ体制・メンター制度で企業の本気度を見る
営業インターン先を選ぶ際に見落としがちなのが、企業側の受け入れ体制です。
「インターン生を採用しているかどうか」よりも、「インターン生を育てる仕組みがあるかどうか」の方がはるかに重要です。
放置型の企業に入ってしまうと、何をすればいいかわからないまま時間だけが過ぎ、結局「意味ない」インターンになってしまいます。
面接やカジュアル面談の場で、以下のような質問をぶつけてみることをおすすめします。
- 「インターン生には専属のメンターや指導担当はつきますか?」
- 「週次や月次でのフィードバック面談はありますか?」
- 「過去のインターン生はどんなステップアップをしていますか?」
- 「インターン生が参加できるミーティングや研修はありますか?」
これらの質問に対して具体的なエピソードや制度を教えてくれる企業は、インターン生の育成に本気で取り組んでいると判断できます。
逆に、「特に決まった制度はないですが、やる気次第で何でもできます」のような曖昧な回答しか返ってこない場合は注意が必要です。
「企業等はインターンシップの受入れに当たり、学生に対して適切な指導を行い、安全管理にも十分配慮する必要がある」
引用元:文部科学省・厚生労働省・経済産業省「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/sangaku2/1346604.htm)
企業側にも指導の責任があることを知っておくと、インターン先を選ぶ際の基準が明確になるはずです。
長期インターンに受かるために準備しておきたいこと
「長期インターンに応募してみたいけど、受かるか不安」という声はよく聞きます。
実際のところ、人気のある長期インターンの選考通過率は決して高くありません。
企業によっては応募者の中から採用されるのは10〜20%程度というケースもあり、「受ければ受かる」ものではないことを理解しておく必要があります。
ただし、選考で見られるポイントを押さえておけば、未経験でも十分にチャンスはあります。
長期インターンの選考で評価されやすいポイントは次の通りです。
- なぜ営業の長期インターンをしたいのかが明確に語れること
- 自分の強みや過去の経験を具体的に伝えられること
- 素直さ、行動力、学ぶ姿勢が感じられること
- 週あたりの稼働時間や期間のコミットメントが示せること
特に志望動機では、「成長したい」「就活に活かしたい」だけでは弱いので注意が必要です。
「なぜ営業なのか」「なぜこの企業なのか」を自分の言葉で語れるように準備しておきましょう。
たとえば、「将来はSaaS業界で法人営業をしたいと考えていて、学生のうちにBtoBの営業プロセスを一通り経験したいから」といった形で、自分のキャリア像と結びつけて伝えると説得力が増します。
まずはどんな求人があるのかを見てみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
営業インターンの経験は職歴になるのか
就活生から意外と多く寄せられる疑問のひとつが、「長期インターンの経験は職歴に入るのか」というものです。
結論から言うと、一般的に長期インターンの経験は履歴書の「職歴」欄に記載するものではありません。
学生時代のインターンはあくまで「就業体験」という位置づけであり、正社員としての雇用とは異なるためです。
ただし、これは「インターンの経験が評価されない」という意味ではまったくありません。
むしろ、多くの企業がインターン経験を実務経験に準じて高く評価しています。
リクルートキャリアが実施した調査によると、採用担当者の多くが学生のインターンシップ経験を選考時の判断材料としていることが報告されています。
「採用活動プロセスにおいて、インターンシップ等で得られた学生の情報を活用できるようになった」
引用元:内閣府「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2022」を踏まえた三省合意の改正概要(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000184071_00027.html)
つまり、「職歴」としてではなく、「実践的な経験」として就活のあらゆる場面で活かせるのが長期インターンの価値です。
履歴書・ESでの書き方と企業側の評価ポイント
長期インターンの経験を就活で使う場合、履歴書やエントリーシートのどこに書けばよいのか迷う人が多いでしょう。
基本的なルールとしては、以下のように使い分けるのが適切です。
記載欄
書き方のポイント
職歴欄
長期インターンは記載しないのが一般的(アルバイトと同様の扱い)
自己PR欄
インターンで得たスキルや成果を具体的にアピールする場として最適
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)
営業インターンでの取り組みと成長プロセスを書く最適な場所
資格・特記事項欄
インターン先の企業名と期間を補足的に記載する場合もあり
企業側がインターン経験を評価するときに見ているのは、「どこで働いたか」よりも「何を考えて、どう行動し、どんな成果を出したか」です。
有名企業でインターンをしていたとしても、業務内容や成果が語れなければ評価にはつながりません。
逆に、小規模なベンチャー企業でのインターンでも、自分なりに考え抜いて成果を出したプロセスを語れれば、面接官に強い印象を残すことができます。
「何をしたか」だけでなく、「なぜそうしたか」「どう改善したか」まで掘り下げて準備しておくことが大切です。
営業インターンの実績を数字で伝えるコツ
営業の長期インターン経験を就活で最大限に活かすには、実績を数字で伝えることが欠かせません。
面接官は毎日何人もの学生の話を聞いています。
「営業を頑張りました」「コミュニケーション力がつきました」だけでは、他の学生との差別化ができません。
数字を使うことで、あなたの努力や成果に具体性が生まれ、面接官の記憶に残りやすくなります。
営業インターンの実績を数字で伝える際の具体例を紹介します。
- 「1日平均40件のテレアポを3か月間継続し、アポ獲得率を当初の3%から8%に改善しました」
- 「月間15件の商談を担当し、そのうち4件を受注につなげました(受注率約27%)」
- 「チーム内のアポ獲得数ランキングで、2か月連続で1位を獲得しました」
- 「新人インターン生向けの営業マニュアルを作成し、チーム全体のアポ率が1.5倍に向上しました」
数字を出すときのポイントは、「ビフォー・アフター」を示すことです。
単に「月10件アポを取りました」と言うだけでは、それが多いのか少ないのかが伝わりません。
「入社1か月目は月3件だったアポが、3か月目には月10件に増えた」という形で変化を見せることで、成長のストーリーとして伝わるようになります。
「企業が新卒採用で重視する要素として、『主体性』『実行力』『課題設定・解決能力』が上位を占めている」
引用元:経済産業省「社会人基礎力」(https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/)
営業インターンの経験は、まさにこれらの力を数字で証明できる絶好の材料です。
インターン中から自分の成果を記録しておく習慣をつけると、就活の時期に慌てずに済むでしょう。
